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2019年10月02日

 三条の湯で泊まる釣り(2)

 2019年9月28日 青岩谷を止めて、昨日釣ることのできなかった権現谷を、登山道から釣り上った。

なんとも厳ついあまごは、尺を越えている33cm
 二匹の魚影が見える。 黒っぽいものと白っぽいもので、恐らくアマゴである。 大きく見える白い方を狙って、毛鉤を放り込む。 クンと頭を振ったが咥えない。 もう一度流す。 今度は毛鉤を少しだけ追って前を向いたのだが、咥えたかどうかは分からなかった。 それでも竿を立てると、しっかり咥えており、強烈な引きが伝わる。 見えた以上に大きく、その引きは糸が切られそうに思える。 淵の縁に寄せると同時に、バチャバチャと入っていって、手で押さえる。

この淵に二匹の大きな魚影があった

頭の黒さは、何を意味するのか
 あらためて引き上げた魚を見ると、やっぱりあまごである。 そのあまごは、頭の部分が真っ黒く、なんだか違和感がある。 体は太く、その大きさは、なんと、なんと33cmもあった。 信じられない。 おそらく標高は1,150mあたりで、あまりにも細い流れで、時々ちょっと淵がある流れなのだ。 しかし、この時期、この大きさと色、今まで釣ったことのないあまごの尺は、興奮を抑えることはできなかった。


今日の最終地点の滝、名前を調べねばならない
 後山川二日目の開始だ。 元々、青岩沢に入る予定でいたが、昨日の予定外のこともあり、出発が6時半になったこともあって、予定を変更することを昨日から考えていた。 せっかくここまで来ているので、普段なら行くことが難しい、登山道から上の権現谷を登っていくことにした。 三条の湯からだらだら登って樺谷へ下りて、再びだらだら登って権現谷に下りていく。 権現谷を渡る桟橋の片側には落石があり、橋自体が落ちるのではないかと、おっかなびっくり渡る。

少し雲が取れてきて出発する

権現谷を渡る、下には山女がいた

道標がある理由が分からない
 さぁ釣りを開始するか。 準備しながら流れを見ていると、今渡った桟橋の下に3匹もの魚影が見えているじゃないか。 毛鉤を振り込んでみると最初は追う素振りを見せたが、それ以上の動きは見せない。 スレているのだろうか、餌(偽物)よりも重大なことがあるのだろうか。 相当な時間を最初から費やしたが、何をしても無駄であった。 きっと私の毛鉤が見破られていたに違いなく、これだから山女は嫌いなのだ。

砂利で埋まっているのが分かるだろうか、でも山女、あまごがいる

18cmの山女、この大きさが標準化?

ここまでは知っている流れ
 この流れは、最初から岩(大きな石)が重なるので、進むだけでも大変な苦労である。 その苦労をして気持ちの良い淵や流れが待っていればいいだが、100m位先の淵までしか知らない。 向う脛や膝を石に打ち付け、それでも我慢しながら登り、ちょっとした流れや溜まりには毛鉤をお見舞いしていく。 こうやって魚影を確認、チャプッと出たが咥えていない、これらは記録しているだけでも11回もある。 その間、18cmの山女が一匹だけという、とっても情けない状況である。

流れは少なく、いい場所が少ない、でも渓はいいね

とってもいい色で、これこそ自然のあまご、29.5cm
 淵は荒れているが深そうである。 その岩盤側には細い静かな流れが見える。 私には、山女か岩魚が待っていそうな流れに見えた。 ちょっと狭いが私の腕をもってすれば容易く振り込めるはずである。 ふん!、上手く落ちた。 するとすぐに魚影が現われて、すっと咥えて潜った。 パシッと合わせて、竿がぐんぐん曲がる。 淵の中に入ってしまうと面倒なのだが、引きがとっても強いのである。 あんまり無理に引き寄せると危ないと、均衡を保っていると、突然ス~と上がってきた。

いい顔しているあまご、泣き尺ですか~
 手前の浅瀬に引き寄せて、手で押さえ、逃げにくい岩陰に寄せる。 大きくて赤いあまごである。 さてその大きさであるが、29cm、いやもっと丁寧に測って、29.5cm、尺といっていいよな~ いや、駄目だ。 しかし四捨五入で30cmなんで~、いやいや駄目だ! 相当の葛藤の跡が、メモにもしっかり残っている。 しかしここで尺にしなかったことが、後でしっかりと戻ってくるのだ。 今は知らない。

とっても大きな魚影があった、一回目で逃げられた

真ん中の山女、あまごに戦いを挑んだ、負けた~

いつまでたっても逃げないのに、こっちが逃げた
 また魚影を見つけた。 主流の脇の淀みに二匹がゆっくり遊泳している。 あれなら釣れると目立っている白い方を狙う。 最初の毛鉤を咥えたように見えたので、ピュッと引き上げると、パッと放して石の下に隠れた。 諦め切れずに待っていると、再び遊泳を始めたが、石からはあんまり離れない。 この後も、毛鉤を盛んに送り込んだが、二度と咥えることはなかった。 相変わらず見えていても、諦めるしかなかった。

進むのさえ苦労する流れになった

久しぶりにそれらしい淵にやってきた
 だんだん激しくなってくる高低差と岩のゴロゴロは、私の体力を奪っていく。 振り込むべき流れも淵も少なくなって、魚影も見えなくなり始めたこと、やっと淵を見つけた。 しかもそこには二匹の魚影があった。 そして、冒頭の話となる。 このあまごは本当に見たことない色をしており、もう完璧な釣りとなる。

昼飯は元気の元である、二股
 もうここで終了してもいいのだが、ここまで来たら滝を観なくては帰られない。 実際あるかどうかは知らないのだが、国土地理院の地図ではきっとある。 更に登っていくが、毛鉤を振り込むような場所が極端に少なくなり、あったとしてもあまごも岩魚も出てこない。 もうこのくらいの高さになれば、岩魚が出てもいいはずなのだが、一切出てこないということは、いないということだろうか。

いい感じの10m滝、滝の下は狭い
 出合いを通過して、いい加減疲れてきて、足下も危なくなってきたころ、前方に白い帯が見えた。 よーし、あそこまで頑張るぞと、もう釣りどころではなく、ずんずん登っていく。 目の前にやってきて、滝つぼと滝つぼからの流れに毛鉤を落したが、やっぱり何の反応もない。 しかしこの滝は流れの方向に対して、真横を向いて10mほど流れ落ちている。 一息ついて、もう登られそうにないので、ここで終了とする。

もしかしたら熊の棲家かもしれない

登山道でも、けっこ恐い
 下りは、登りよりも注意して、ニヤニヤしながら下る。 ほとんど釣れない釣りだったが、釣れたのが尺だったので、疲れていてもいつまでもニヤニヤしている。 三条の湯に来てよかった!

山の秋はもう近い、さぁ帰ろう






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この記事へのコメント
テンカラ渓流1年生の旅様

おはようございます。

いいアマゴですねぇ。朝から目が覚めました。テンカラ様が釣った瞬間はさぞや興奮されたのではないでしょうか??????。

三条の湯もいいですね。

9月のラストスパート編は無事で仕込み後であると思います。楽しみにしています。

では、では。
フライフィッシングなときにいっしょうけんめい
Posted by ttn85iy2a2ttn85iy2a2 at 2019年10月03日 08:06
「フライフィッシングなときにいっしょうけんめい」さん、こんばんわ

たいして釣れないところで29cmが咥えて、次に33cmでしたから、良かったですね~
初めて泊まった三条の湯も、おっしゃるようによかったですよ~

ラストの小菅川は・・・良くなかった~~~です。
まぁ、別れの挨拶に行ったということで、終了です。
あんまり期待はできませんよ。

今年は格別なお立ち寄りありがとうございました。
来年までは、渓流釣りが無くなりますが、暇なときにはお立ち寄りください。
Posted by tenkara1nentenkara1nen at 2019年10月03日 20:08
 
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    コメント(2)