2025年03月25日
苦しく楽しい釣り
2025年3月22日 先着12台、フィットを停める場所もない後山川で釣った。 前半は釣り人がいて苦しく、後半は浅い場所の岩魚が楽しかった。

私の毛鉤では山女が難しいと散々知らしめられたので、思い切って岩魚を狙いに行くことにする。 寒くて雪が怖くて躊躇していたのだが、昨日から暖かくなり、今日は暑くなるというので大丈夫と踏んだ。 しかし土曜日で、釣り人が大挙して出掛けるに違いないので、そこは覚悟して行くしかないのだ。 場所は後山川の沢である。

後山川の凸凹道はフィットではやっぱり恐ろしい。 腹摺、パンクの恐ろしさに耐えて駐車場所へやってくると、なんと11台もの車があり、まだまだやってくる。 今にも釣りに向かいそうな釣り人の情報から大部分が奥へ行ったと都合よく考えて、彼には後を釣ると伝える。 しかし、いざ釣りに向かうと山道の足跡が一人分じゃない。

一瞬躊躇してしまいゲートに戻って、手前の橋の上から入って、最初の岩場を越えた先から竿を出すことにする。 さていよいよだと思ったとき、すぐ先に二人の餌釣り師が見える。 餌釣り二人が釣った後を釣るのは、さすがに無理だろうと、無理矢理に斜面を登る。 先のルアーマンに言った通り、後ろを釣ろうと考え直した。

路が倒木で通れなくなっており、斜面を下りて進むので、ついでに竿を出す。 ルアーマンが通った後にもかかわらず、一発で水面に出てきたのだが、それに驚いていしまい合わせ切れである。 水は非常に少ないので、浅く静かな場所が多く、ルアーで通さない場所を探すのが大変である。 合わせ切れ以外に変化はなく、桟橋を潜ったところでルアーマンが見えた。

後ろを釣ると云ったが、山道で滝の上まで行くことにする。 湿った落ち葉の坂は滑って危ない。 特に今日はフェルト底の靴を履いているので、いつもより滑る感じである。 滝の上を通過していると、今度は残雪が路にあるので、滑ることが非常に恐ろしかった。 谷が浅くなったところで再び竿を振ると、ずっと下にいたはずのルアーマンが追い付いてきた。


彼には先へ行ってくれと言い、再び後釣って桟橋までやってくる。 彼がそこで一服していたので話をする。 ルアーなので早い、だいぶ釣れた、斜面を登った、などという。 私は良く斜面を上れたものだというと、フェルトは無理で自分がラバーソールだからと靴を見せてくれた。 もう戻るので先へ行ってもいいと云うので、その言葉に甘える。


ここまで一匹も岩魚を見ていないし、暫くの間も全く反応はない。 やっぱり水が少ないのかと考えていたので、深さのあるところを釣り歩くことになる。 最初の岩魚が出たのは、大岩の転がる淵で、魚影が見えていたのである。 じっと近づいてやっぱり失敗したが、何度か振り込んでいるうちに再び出てきて毛鉤を咥えた。 ここでは計三匹の岩魚が出てきてくれた。


私の好きな場所、岩魚を何度も見たところである。 今日も流れの底に大きな魚影が見えていたので頑張った。 少し深かったので咥えたかどうかが分からず、引き揚げるときに咥えているのが分かったが、時すでに遅し、外れてしまう。 仕方がないので、奥の方に毛鉤を投げ入れると反転する岩魚が見えたが、これもまた外れる。 もう駄目かと思いながらもう一度で投げ込むと、今度はちゃんと咥えて引き込んでくれた。


ここは日向だし浅く見えるので無理か、と思う場所でも岩魚が出てくれたのには驚いた。 落込みの下は日向で、水は途中の石にぶつかりそこに白泡はない。 少し毛鉤が沈んだところで黒い影が見えたので竿を立てたのである。 小さな場所で明るいところなのに、石があるとはいえ黒い岩魚だったことに驚いたのである。 楽しくなってきたのに、もうすぐ終わりである。


底が丸見えの浅く静かな淵がある。 そっと近づくと真ん中の深いところに大きな魚影がある。 いやいや尺かもしれない(希望的観測)と思い慎重に毛鉤を流す。 最初の毛鉤で岩魚は動き、咥えたかどうかは分からなかったが、ちょんと竿を立てるとぐっときた。 咥えている~ 重い引きが伝わり、一瞬で大きいと分かる。 慎重に早く引き寄せねばと思うが、これがなかなか上手くいかない。

外れるなと思いながら、ドキドキしながら、やっと引き寄せると、これまでと違って厚みのある岩魚である。 逃げられるのが怖くて、なかなか計測が上手くいかず、少々曲がったまま計測すると岩魚の大きさは27cmである。 てっきり尺岩魚だと思ったが、だいぶ届かない大きさである。 それにしても水が少なく浅い場所でよくもまぁ育ったものである。 散々写真を撮った後に、しぶしぶ開放する。


走られる場面が浅い渕尻なのは、暖かくなっていると理解し、慎重になるものの数回は失敗である。 そんな時には落ち込み近くを狙って、岩魚を引き出すのだ。 まだまだ底で餌を待っている岩魚がいるのである。 その岩魚に咥えさせるのは、私の技量、その場所に毛鉤を通せるかどうかだけなのだ。 上手くいけば岩魚は確実に咥えてくれる。


計画以外の場所で、思わぬ岩魚が出てきて、どんどん時間が迫ってくる。 いつものように気になるところ全部に毛鉤を落していたら、滝まで行かれないので、つまみ食いのように進む。 それでも色よい岩魚が出てきて、とうとう時間が無くなる。 滝の写真だけ取って終了である。

今日はとてもいい岩魚に出合えて良かった。 これもみんなルアーマンが途中で戻ると云ってくれたからである。 滝下も釣ったルアーマンは岩魚をだいぶ引き出したというから、最初の計画であった滝までも釣らねばならないと思った次第である。 今日は美しい岩魚や大きな岩魚が出てきてくれてとても楽しかった(ちょっとしつこいぞ!)。





















Posted by tenkara1nen at 18:00│Comments(0)
│後山川