2019年05月19日
二年ぶりの千曲川源流
2019年5月17日 久しぶりに年券以外の川へ行った。 千曲川源流部は、相変わらず清冽な流れで、楽しい時間であった。

楽しみで楽しみで、午前三時に目が覚めた。 女房も目を覚まし、「あんたは小学生ね」、「どんだけ楽しみなの」、と寝起きにもかかわらず声をかけてくる。 そうなんです。 楽しみで楽しみで、おちおち寝ていられないのだ。 さささっと準備を整えて、高速道路の夜間割に間に合うように、車に乗り込む。 車が少なく素晴らしいドライブである。


空はだんだんと青くなり、野辺山辺りからは八ヶ岳が美しく見える。 釣り券を求めたコンビニからも、八ヶ岳は見えていたが、やっぱり川上村からの景色が良い。 辺りはみんな高原野菜の畑で広々としており、八ヶ岳の全貌が確認できるのである。 進む路に信号はなく、快適に村を抜けていく。 最後の畑を過ぎると砂利道になり、1400mの毛木平に到着する。 なんと車は1台しかない。


ぶらぶら、だらだら、のんびり一時間ほど歩いて、流れに入る。 流れは清冽で、一瞬で市が冷えてくる。 流れにある石がほとんど白いので、流れはより一層透明に見える。 暫くは魚影もなく、あまり反応は良くない。 魚影は登山道から確認できたものの、この流れにはない。 しかし、それもほんの少しの間であった。 ダウンジャケットを着ている通り、まだ寒いのだ。


17~20cmの岩魚が出てくるようになってくるが、20cmを越えるような岩魚はなかなか出てこない。 流す毛鉤にピシャッと出てきたが、くねくねと逃げていく。 静かな水面で岩魚が半手氏、物凄い引きの末、近づけられず毛鉤だけが戻ってくる。 残念がる姿は下山する登山者?にじっくりと鑑賞される。 その後数匹出て、やっと20cmを越える岩魚が出てくる。


三宝沢の出合いである。 実はまだ釣ったことのない三宝沢に入ってみようと考えていたのだが、少し登ってすぐ止めた。 何となくきつそうな流れであったからである。 このことが影響したのか、ここからは外されたり、走られたりが続いていく。 それでも天気は良くて、流れも綺麗なので、あまり気にならないのだ。 とにかく二年ぶりなので、楽しいのである。(本当だろうか?)


ちょっとした淵での出来事である。 20cmを越える岩魚が水面近くの毛鉤に果敢に挑戦した。 当然逃がしなるものかと、合わせぴったりなのだが、引きが強くてもたもたしていると、もう一匹岩魚が現われたのだ。 反抗する岩魚にまとわりついているのである。 その姿を見るためではないが、ずいぶん取り込みにもたもたしている、その間ずっと続いた。 これは夫婦だったのだろうか。 ただの興味本位だろうか。


低いけれでも越えるのが面倒そうな落ち込みにやってくる。 左岸側を流して、ピクピクっと毛鉤を動かすと、岩魚が姿を現すと同時にぱっくり咥えた。 大きくはない。 今度は左岸側の静かな水面に、パチャパチャと数回落すと、岩魚は浮いてきた。 これが最も興奮した場面で、23cmの岩魚であり、飛び出したのである。 この日の最も大きな岩魚であった。


この流れの岩魚は白い。 そのせいなのだろうか、白い斑点はあまりはっきりしないが、橙色の斑点は蛍光色かのように鮮やかである。 時たま黒ずんだものはいるものの、だいたいにおいては白いので、斑点が綺麗なのだ。 これで大きな岩魚を見られれば、その鮮やかさは際立つのだが、今日は見ることができない。 倒木や伐採が目立つところが多くなってくる。 竿が振りにくく歩きにくい。


早起きが響いているのか、長時間の運転なのか、だいぶ疲れてきた。 そんな私の目の前に大石の壁が見えた。 今まで数回来た中で、一度しか越えたことのない場所である。 近くまで行っては見たものの、越える元気が出てこずに諦めてしまう。 少し下って、登りやすそうなところを辿るとすぐに登山道である。 初日の終了である。


下る登山道でも楽しみは続く。 流れで聞こえていた鹿が姿を現し、ふと目を上げるとカモシカがいたりして、一時間半も費やして駐車場に戻る。 いい一日であった。





















Posted by tenkara1nen at 17:30│Comments(0)
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