2015年05月18日
小菅川の今年初めて
5月16日 雨の中でも小菅川に釣りに行った。

雨が降っている。 行先に迷いながら車に乗って、どこにしようかずっと考えていた。 前日は、後山川の奥の方、泉水谷の奥のほう、小菅川の奥の奥、なんて考えていた。 しかし、あんまりにも雨が止まないので、岩の多いところは危ない、工程の長いところも危ない、今日は釣り人が少ないはず、これまでは入れなかった比較的安全な流れに決めた。

小菅川の中でも、とっても流れが綺麗で雰囲気の良いところに向かった。 そこは、これまで一回も入れない、常に駐車する車があるところなのである。 いざその地点に到着すると、やっぱり車があり、運転手が背伸びしていた。 小菅川は、雨でも人(釣り人)が絶えない人気の川なのだ。 上流へ向かう。 しかし、入渓地点には全て車があり、今日は下流しかないと、今年初めての大好きな流れはお預けか・・・と林道を下る。

さっき車があったところ、今日一番釣りたかったところに車がない。 さっさと駐車して、さっさと着替えて、100円の合羽を着て、さっさと流れに下りていく。 雨が降っているためか、水も空気も澄んでいて、谷の景色がくっきり見え流れの音しかしない。 雨と、木々から落ちる水滴は、私の毛鉤の音を消し、魚たちは私の毛鉤に気付いてくれない。 一番大きな鉤、黒い木綿糸を巻いた太い毛鉤に変更する。 これなら渓流魚も気付いてくれるはず・・・

小さく浅い落ち込み、向こう側は壁になって、隠れ家にはもってこいの場所がある。 大きな真っ黒の毛鉤を投げ込む。 やっぱり出てきた。 岩魚は17cm、まだまだ若者だと思われるのだが、色は真っ黒である。 釣り上げたときにはまっ黒でも、網に囲って写真を撮り始めると、色が白くなってくる。 安全な日陰で過ごしていて、たった一度の大きな誘惑にのってしまい、恐怖で真っ白になるなんて・・・(違うか?)

もう一匹同じ場所で岩魚が出てきた。 こんな小さな場所では、通常複数の魚は出てこない。 彼らは、もしかしたら夫婦なのかもしれない。 時期的に子孫を残す場面ではないと思うのだが、きっとそうに違いない、そうだと考えましょう。 せめて同じ場所にリリースし、次期の季節にも元気な姿を見せてもらいましょう。 バイバ~イ!

流れの雰囲気はやっぱり最高で、歩いているだけで、釣れなくても気分は良い。 と、気持ちを奮い立たせて先へ進む。 雨がぱらついているから、石の上は特に気を付けなくてはいけない。 そういう風に考えていて、足を置くときには滑らないように気をつけて・・・ 今思うと、滑るかもしれない、と思っていた。 石の上に置いたその足が滑った。 右足のすねを強打し、手はついたものの胸から石の上に落ちた。 (これを記載している今も足は痛い)

堰堤を越え、今年初めての流れを楽しみ、澄んだ空気を吸い込みながら進む。 石と石の間は淀み、そこには絶対に岩魚がいる。 たまたま一発で毛鉤が落ちると、がぶっと魚体が飛び出した。 思った通りでも、飛び出す場面を見ることはテンカラの醍醐味で、とても嬉しい。 頭にかぶっていた網を・・・ 網がない。 どこかで落としてきたのか。 転んだときか、木をくぐった時か、森を見上げた時なのか、まったく思いつかない。 それよりも岩魚である。

今回は、この時に釣れた22cmの岩魚が最も大きいものとなった。 堰堤を3つ越えて、その上雨で思わぬ時間がかかり、その割には釣果が思わぬ少なさであった。 しかし、今回の流れはやっぱり綺麗で、トラロープの助けを借りたりして、とても楽しい渓流となった。 ついでに、カワネズミの棲家も見つけたかもしれない。 いや~川は、渓流は楽しい。










Posted by tenkara1nen at 23:40│Comments(0)
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