2024年05月05日
高低差がない流れの岩魚
2024年5月2日 人がいないだろう高橋川に釣りに行くと、人以上に岩魚もいなかった。

大型連休はどこへ行っても人が多く、当然釣り人も大挙して繰り出すので、どこへ行っても東京が近いと満員である。 それならどこへ行く? 三月には雪が降って、思い通りに釣れなかった場所、高橋川に決める。 今回もフィットに無理をさせないために、犬切峠への分岐近くに停めて、山女がいる流れは陸を歩くだけにして、墨川出合いまで歩くことにする。



ほとんど人のいない集落を歩くと、三界萬霊等が現われ、ここから霊界に入っていくのである。 そう思うとなかなか怖いので足取りも早くなるというものである。 集落も役場もまだ建物が残っているので、これが怖い理由かもしれない。 最後の集落が見えてくるとやっと墨川出合いとなる。 この出合い辺りに魚影はないし、ここまでも見えなかったので、ここから先が心配である。


集落に人は見えなかったのに、戻りにはあっちこっちに車と人が見えた。 大型連休にはかつての住人が戻り、別荘として使っている人が休暇を過ごしている。 朝は見なくても昼には五人も見てしまった。 まだ生きている集落の流れは水が少なく、毛鉤を落せるとこはあまりない。 堰堤下だけに期待してしまう状況である。

肝心の堰堤下は浅くなったり、落枝が邪魔をしたりして、前回来た時よりも反応がずっと少ない。 結局堰堤下では一匹も引き出せなくて、出てきたのは低い落ち込み裏や渦のような小さな巻き返しからである。 しかも出てきた岩魚は美しい・・・と思っていたが一匹だけ口に傷を持っていた。 まさか私が傷つけたのかと、少々気になった。


大堰堤の水路では、毛鉤に向かって岩魚が飛んできたにもかかわらず、毛鉤を見切ったように素通りしてしまう。 これは毛鉤の問題なのだろうか、それとも毛鉤を動かした私のせいだろうか。 大堰堤の上の雪原(前回)は水を取り戻していたが、岩魚の姿はなく、毛鉤への反応もない。 いるとは思っているので、長い仕掛けに変更しても半分も探れないのだから、出てくるはずもないか。


緑が濃くなって緩やかな流れを歩くのは楽しい。 休憩をしながら緑を楽しみ、いい季節になってきたことを喜び、これ以上の緑は釣りには良くないと思う。 私の釣りは狭い流れが主なので、今伸びた枝に葉が付けば枝が垂れ下がってきて、竿が振り難くなってくるのである。 今がいい季節なのに岩魚が出てこないとは、これいかに!

大堰堤から上流を探るためにさかのぼっていくが、毛鉤を落すようなところはなく、やっと見つけてもとても小さな岩魚しか出てこない。 小さな岩魚がいるということは、大きな岩魚、つまり親がどこかにいてもおかしくないと思い、竿を振らないまま沢を登っていく。 竿の振れない流れをいい加減歩いて釣りを終了する。


岩魚はわずかであったが菫がたくさん咲いていた。 中でもエイザンスミレと思われるものや、真っ白なものが見られた。 再び集落の中を歩いてフィットに戻る。 季節はいいのに、釣りは良くない。 毛鉤かね~、腕かね~、単純に場所かね~
















Posted by tenkara1nen at 18:00│Comments(0)
│丹波川