2023年09月15日
筋が変わった釣り
2023年9月10日 小菅川の沢に入って、久しぶりに岩魚らしい岩魚を釣った。 沢の流れは筋が変わっていたのは、またしても土砂が流失していたからだ。 いつか釣りにならなくなるかもしれない。
毛鉤を落せる場所は少なくても岩魚がいる場所として、小菅川に流れ込む沢に行くことにした。 先行者があっても構わずに向かおうと覚悟しての日曜日である。 大滝を目指して丹念にゆっくり歩く予定である。 幸いにしてやまめ道に車はない。 ニコニコしながら椅子を出して準備する。 今までにない素足にウェーダを履いて、流れに下りる。
水量はあるが出合いの淵は完全に砂利で埋め尽くされている。 また砂利が流されてきているのだ。 沢に入っていくと、谷止の土留めは崩され、二つあったプールもなくなっていた。 おまけに護岸のための篭もクニャリと曲がっている。 護岸が曲がるほど水が出たと云うことは、沢は相当に変わっているかもしれない。
出合いの滝を見て、滝を大きく巻いて上に上がる。 この路は殆ど崩れていなかったのだが、下りるときにはズルズルで危ない。 沢にはやっぱり水量があるが、砂利や流木がたくさん見えた。 流れの筋も変わっており、山葵田の石垣の土台まで見えていた。 そんなところでも、小さな岩魚が浅い流れにいた。
元々流れだったところには砂利が敷き詰められて、流れは山葵床だったところを流れている。 十年以上ここへきているが、初めて見る光景である。 その原因は流れに流木が引っ掛かり、そこに砂利が溜まって、思い余った水は石垣の崩れから逃げたのである。 新しい流れなので岩魚はいないだろうと思ったが、獰猛で生命力のある岩魚はしっかりと棲んでいた。
面白いほど砂利が流れてきており、斜面には砂利が無くなり岩盤が見えている。 水量が物凄かったのか、昔の時のように小さい淵ができ始めている。 今は駄目かもしれないが、どんどん良くなっていく、自然の渓に戻っていくのである。 流れがこんなに崩れても岩魚が残っているのだから、流れがもっと良くなれば大きく育つに違いない。 期待大!
実績のある水溜りでは、何度流しても反応がないので、流れ込みに毛鉤を巻き込ませてシュッシュと誘った。 二度目の誘いでググッと抵抗されて、「やったー」と竿に力を込めた。 「これは大物だ!」と思ったのも束の間、すぐに外れてしまい、毛鉤は後ろの木に絡まった。 貰った毛鉤を一本失った。
短い距離だが流れが沈み石にぶつかり、二股に分かれる場所がある。 ちょっと深そうだったので、「いるかもしれない」と思って毛鉤を送り込む。 なかなかいい場所を流れなかったが、何度か流すうちにいいところを流れた。 するとキュッとラインが動いて、岩魚が毛鉤を咥えた。 やっと岩魚らしい20cmが出てきたのだ。 とてつもなく大物に感じたのは何?
大体外れてしまう岩魚がいる場所は、最近埋まっていたが、やっと深場ができて広くなっていた。 「これならいる」に違いないと思って毛鉤を落す。 水面直下では反応がないので、流れに毛鉤を巻き込ませて底を流す。 すると、ビクッと反応が伝わりピクッと竿を立てると、ギュギュッと強烈な抵抗を受けた。 さっきよりも大きい! 逃げられるかもしれないとビクビクしながら網に入れたのは23cmの岩魚であった。
大滝が見えるところの深場は少々埋まってはいたが、そのまま深さを保っていた。 今までほとんど岩魚が出てきたことがないのだが、今日は活性が良さそうだったので、毛鉤を自然に任せ沈ませていく。 そして二度ほど誘って待てば、ス~とラインが引き込まれていった。 竿を立てて網に入れようとして失敗し、岩魚は2mほどの岩場を落ちていった。 「まずい」と思ったが力任せに持ち上げて、ほっとしたのは、21cmの岩魚であった。
大物はいなかった、出てくれなかったが、これから良くなるかもしれないと思った釣りであった。 しかしもう釣りの期間は少ない。 「やっぱり小菅川の奥へ行きたい」と思いながら、谷を下って行った。 戻りに使った山道では熊の仕業を見て、思いっきり震えて急ぎ足になった。 これからは私の足越しよりも、熊に注意する必要があるのだ。 くわばらくわばら
痛い足を引き摺ってやっとフィットに到着する。 素足にウェーダを履いて、右足のアキレス腱がすりむけた。 釣りの途中から痛かったがウェーダを脱いではっきりした。 なんでこんなことになるのだろうか、履き方が問題、ウェーダが足に合っていない、何か対策しなければと思いながらフィットに乗り込む。
Posted by tenkara1nen at 18:00│Comments(0)
│小菅川