2022年11月26日
探せない奥後山
2022年11月24日 後山川の塩沢から、奥後山に登った。 路は最悪、ヨモギ尾根は暴風、しかも三角点を見つけるのに時間がかかった。 もう登らないだろう。

登りたい山へはもう一つ勇気がなくて向かえない。 登りたい山は時間がかかってしまうからで、時間がかからない山にして、山女や岩魚がいるような流れを見ながらなら、少しは山へ登られるかもしれない。 そう考えて後山川から奥後山を目指すことにする。

地図上では奥後山(三角点)は見えるが、後山は探せない。 丹波山村の中心地の背後(日に向かって背中)の山を云うに違いない。 どこか一点を指すのかもしれないが、きっと丹波天平全体を指すのだ。 奥後山から見れば何か分かるかもしれない。 片倉ゲート手前には車は一台しかない。

林道歩きは比較的安全で楽なものである。 紅葉は終わっていても、モミジの赤だけはまだ残っている。 その赤を見ながら楽しく歩くことができるし、塩沢林道まで45分かかっても疲れはない。 大正二年の東京市水源林地図では、塩沢の名前は他にある。 ここは本当に塩沢か?


塩沢には以前はよく来たものだが、今年は一回しか来ていない。 流れを見ると竿を振りたくなるのは釣り人の性か。 魚影は結構見えるのだが、岩魚か山女かはよく分からない。 こんなことをしながらだから、ヨモギ尾根の取り付きまではすぐである。


登山道はジグザグに登って、すぐに巡視路が出合う。 ここまでは釣りのときに使ったことがあるので、ここから先が本番だと思うと、うきうきどきどきする。 しかし、急坂が急斜面に張り付いており、とっても危ない。

危ない路は短いが、谷が切れ落ちているのはずっと続くので気が抜けない。 ところが、急坂が続くこともあり、ついフラフラしてしまうので、急ぐことができない。 ちょっと休むと目も眩む谷が横にあるのだ。

眺めがだんだん良くなってくるが、檜や唐松の植林地が邪魔をして、その間からしか見えない。 大寺山や三頭山が見えたり、目の前の丹波天平が大きかったり、見たことのない方向からの山が見える。

巡視路が三回出合うのだが、皆下へ向かうので間違うことはない。 へとへとになってヨモギ尾根の緩やかな場所に登ってくると、いきなり路が分からなくなる。 広い尾根で一面の落葉で、路形、凹み、何にも見えない。

最初ゆっくり登れば、なんとなく路型は見えてくるし、ここからは尾根を外さなければ何とかなるのだ。 なんて考えているとトラップにかかってしまう。 下りでのことであるが、野鳥に気を取られて追っていくと、木の根のトラップがあって、くるっと一回転してしまったのである。

尾根に乗ってからは緩い勾配が続くが、高低差はないので何とか進める。 さてさて山頂(三角点)は近いはずだと、真直ぐに一番高いところを歩く。 地図を見ても五万分の一ではよく分からないが、尾根の延び方から当りを付ける。

葉はすべて落ちているので明るく気持ちよい。 木々はだんだん太くなり、高くなる。 これらはブナだろうか、白い木肌は・・・ 植物は嫌いだ! その木々の隙間からは丹波天平は勿論のこと、飛竜山や続く稜線が雲取山近くまで見えている。 南は大菩薩嶺の稜線が見える。 木がなければ・・・ 木があるから・・・

ヨモギ尾根に上がってからは、風が強くなる一方で、落ち葉が吹き飛ばされるほどで、温まった体は一気に冷える。 激しい登りはなく、体は冷える一方である。 そんな中で山頂(三角点)を探すのは、なかなかきつい。

三角点は全く見当たらない。 三角点はどこだと一番高いところを中心に探す。 低いところに広場もあるし、巡視路も上がってきている。 でも一番高いところには何もない。 くるくる回って、低いところも検索し、諦めかけたときやっと見つけた。 三角点は落ち葉に隠れるほど高さがなく、最も高いところではなかったのである。


奥後山頂標が見当たらなかったし、後山の場所も予想を確実にはできないかったのは残念だったが、尾根は気持ちよいところであった。 もう少し路が良ければいいのだが、奥多摩の山はとにかくきつい登りになるのだ。 あとは巡視路や林道の探索を考えようか。 釣りのために!

















Posted by tenkara1nen at 18:00│Comments(0)
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