2022年10月29日
紅葉、雪、そして青空
2022年10月26日 紅葉が始まり、雪が少し残り、大菩薩峠は晴天で、富士山も南アルプスも見えていた。 失敗は、大菩薩嶺まで行かれなかったことである。

いい天気の予報、初冠雪の知らせも続々届き、市内から見える富士山も雪を被っている。 これは絶対山へ行くしかないと思い、大菩薩嶺に小菅村から登ることにする。 外に出ればヒンヤリとしており、出で立ちは大丈夫だろうかと少々心配するも、そのままフィットは小菅村へ向かう。

ちょっとだけ心配なのは、小菅村から大菩薩嶺を目指した山歩きは、ことごとく失敗していると云うことである。 反対側の上日川峠からしか登ったことがないのである。 現在の小菅大菩薩道を通った方がいいのだが、距離と高低差を考えて、林道終点まで行って、日向沢の登山口から登り始める。

最初から急登で、紅葉のない暗い路を15分もかけて小菅大菩薩道に乗る。 ここからは急登はないものの、アップダウンがなくアップアップで登るしかない。 久しぶりの路は、ところどころの大木が倒れたらしく明るくなっている。 そんなところに限って、ポツンと紅葉は現われるのである。


紅葉が見えるところでは立ち止まって眺めるのだが、実は休憩しているだけなのだ。 景色が見えないのが唯一不満なのだが、それも見る暇がないと言った方が正しいかもしれない。 いやいや、フルコンバまでいけば視界が開けて、気分も体調も変わるのだと思い頑張る。 ん~ それでもきつい!


針葉樹の中でノーメダワへの路を分け、木々の間から山並みを垣間見、中途半端な紅葉を眺めて、「まだか~」と声を上げて登る。 何度もトラップにかかり肩透かし、稜線が近づいたかと思えば遠ざかり、声はだんだん大きくなる。 ドングリがたくさん落ちているので、熊がいたら大変なのだ!


空が近くに見えてくれば、フルコンバは近い。 汗をかかなくなってくるとだんだん寒むなってくる。 もう見えるはずなのだが・・・ほら見えた。 程なく日差しがたっぷりのフルコンバに立った。 たっぷり休もうと思ったものの、二つあるベンチには共に雪が残っているので、座ることができない。 寒い!

もしかしたら大菩薩嶺あたりにも雪が降ったかもしれないと思っていたが、本当に降って、しかもそれが残っているとは驚きである。 1,000m足らずから1,600m余りまで登ってきたので気候が変わって当たり前なのだ。 座れなかったが休むことはできたので、さぁ大菩薩峠まで頑張るぞ。 いつの間にか峠が目標になっている?


しばらく進むと雨が降ってきた。 それは雨ではなく、檜に積もった雪が融けて雨となっているのである。 そして路に白いものが見え始める。 日陰には雪が残っているのである。 きっと昨日降ったに違いない。 皆が野鳥のために据え付けた巣箱にも雪が積もっている。 汗をかかない分とにかく寒い。

ふうふう、もう駄目! 見えているぞ、すぐそこだ! 真っ青な空が広がっているじゃないか。 もう少し。 おぅおぅ、着いた~ やっと着いた。 いや~気持ちいいね~ いや素晴らしい。 記念写真をと思った途端に電池切れとなり、ここからは一眼レフカメラに切り替える。 峠に登山者は少ないが、いい場所はなく富士山が見えない。 どうすべぇかと考えていると、私の先輩の集団が登ってきた。 最高齢は86歳だという。 恥かしくて歳を云えない。


記念写真を撮ろうとしてもなかなか順番が回ってこない。 ずいぶん待って、隙をついて自撮りする。 この大菩薩峠の標辺りから富士山は見えないので、親不知の頭まで取りあえず登ろうとする。 老人(お前もだ!)の集団の後ろに付いてしまい進みが遅いのだが、私にとっては丁度いい歩調であった。


富士山をたっぷり眺めた後、辺りを散策する。 もうすでに体力も気力も無くなっているので、先へ進むことは諦めて昼食とする。 富士山の方に突き出したところは登山者でいっぱいなので、登山道の脇で一段高いところでリュックを下ろす。 富士山と南アルプスをいいね~と眺めながら、格安のカップ麺を食べる。


カップ麺を食べていると、ヘリコプターがゆっくりやってきて、大菩薩嶺に続く稜線でホバリングする。 食べるのも忘れて見ていると、一人が降下して、更にもう一人が降下していく。 ヘリコプターはその場にずっと待っており、数分で誰かを引き上げたように見えた。 本当に稜線で遭難なのか、ヘリコプターがいなくなっても疑問は残る。

やっぱり大菩薩嶺までは行けそうもないと、大菩薩峠を見下ろして、今日の山歩きを終了する。 だけど、紅葉が見られたこと、初雪が見られたこと、空が青くて富士山が見られたことで、十分満足する山歩きである。 (実は、鹿と猿も見たのだ!)




















Posted by tenkara1nen at 18:00│Comments(0)
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