2018年01月22日
意外ときつかった本仁田山
2018年1月21日 本仁田山を歩いてきた。 本当はは、本仁田山から川乗山へ行こうと思っていたが、計画通りにならなかったのだ。

計画では昨日山歩きの予定であった。 せっかく鳩ノ巣の駐車場に行ったのに、8時を過ぎていたものだから、駐車を許してもらえなかったのだ。 本仁田山は標高が低いので、あまり山登りの雰囲気ではないと思っていたが、近くに人口が多いので、こんなことになるのだと、今日は改めて早く出てきたのである。 辺りは薄暗い。

駐車場に車を入れるのだが、7時だというのに結構な車の数で駐車位置が奥になってしまった。 だいたい、駐車位置の白線を引いてもらえれば、もう少し整然と置けるのに、と不平を言う。 準備をしているのは私だけではなく、結構人気なのかもしれない。 青梅線の橋の下を潜って、鳩ノ巣駅に向かって急な坂を登っていく。


丁度電車が来て、さっきの登山者たちが電車に乗り込む。 ここに駐車して、奥多摩まで電車で向かうのである。 そしてここへ下りてくると、登山者の一人は話していた。 電車を見送って、集落内の急勾配を登っていく。 道標があった。 今日は本仁田山から川乗山を目指すので、注意書きに目を落とす。 川乗林道が通行止めとの案内であるが、標には川乗山、注意書きの手書き部分は川苔山、どちらもあるというが、やっぱり血の通った手書きのほうを信じたいものである。


さらに急になった舗装道路を進むと、道から家までの鉄道があった。 モノレールかと思えば、二本のレールであり、ケーブルカーと思えばロープはない。 どんなところにも家は建てられるのである。 集落の一番上まで来ると、いよいよ登山道へ入っていく。 斜面をトラバースするように緩やかな斜面を登っていく。 集落の向こう側には城山が見えている。 尖がった綺麗な山である。


殆ど折り返しのない真っ直ぐな道である。 杉か桧か分からない林の中を進む。 木の根が露わになって、斜面側の桧は、今にも倒れそうである。 この辺りであれば被害はないのかもしれないが、いかに人が多いのかが分かるというものである。 程なく大根山の神に上がってくる。 始めての場所は必ず御参りしておくのだ。 パチパチッ!

やっと尾根までやってきたのだが、そこに車があったので少々気落ちする。 登山の準備中だった車の持ち主は80歳といい、急な斜面を求めてきたという。 元気な先輩を置いて、先に斜面に取り付く。 真新しい標が現れた。 見ると、英字まで書かれている。 東京都の戦略は、こんなところにまで及んでいるのである。 しかしこの英字(ローマ字)から本仁田山が「ほにた」と読むことを知る。

メモを取っていると、さっきの80歳が追いついてきた。 今度は本格的に世間話をしてしまう。 私が若いという話から、若いころにはどこどこに登ってという話し、最近はめっきり衰えてきたという話などを、10分以上していた。 それにしても、80歳には見えない元気な先輩であった。 彼は川乗山を目指していくと、ここで分かれ、私はコブタカ山を目指して、さらに尾根道を行く。


急な登り(よく見るとそうでもない)が続くと、極端に歩みが遅くなる。 疲れたということなのだが、だからといって休むとさらに足が重くなり、始末が悪い。 なるべく休まずに尾根を進む。 一部平坦なところもあるが、だいたいにおいては急なところが多い(あくまで私にとって)。 そんなときに振り返ってみると、景色が素晴らしかったりする。 薄い雲に覆われてはいても、近くの御岳山から大岳山の尾根が見える。 大岳山はどこから見ても分かる。


急な斜面が前方に立ちはだかった。 行く道がずっと見えているというのは、特に坂だと決意がいる。 小休止の後、さぁ登るぞ、と自分に言い聞かせないといけない。 はぁはぁ、上を見るな~ ゆっくり、ゆっくりと足を上げて登っていく。 まだか、まだかと上を見るのを我慢していたが、つい見てしまった。 視線の先に標識が見えた。

ここがコブタカ山なのだろう。 標識はないが、三叉路になっているので間違いなさそうである。 記念写真を撮った後も、暫く展望を楽しむ。 辺りを見回すと小さな木札が打ち込まれており、「20分本仁田山へ」と書かれている。 せっかくなら大きな道標に書けばいいと思ったしだいである。 残念なことに、そこには「本仁田」とは書かれているが、「山」の文字は見えない。


ずいぶん休んで、緩やかな尾根道を本仁田山へ向かっていく。 こんな山道を望んでいたのだと、気持ちに余裕が出てきた。 勝手なものである。 程なく山頂が見えた。 なんと墓標のような十字架が、いきなり見えるのである。 山頂に間違いない。 本仁田山に到着である。 誰もいない山頂はいいものである。 とりあえず記念撮影をする。



リュックを下ろして一息つく。 山頂標が看板で、余計なことも書いてあるので写さない。 眺めをもう一度見て回る。 富士山が見えているのは分かっていても、写すのが難しいのは、もやのような薄い雲が掛かっているからである。 天気はまずまずなのに、残念である。 都心方向は、さらにもやがかかって、島のような高層ビル群がうっすら見える。 これはこれでいい景色である。

山頂に暫くいると、熊鈴を派手に鳴らした登山者がやってきた。 姿が見える前から、声も高らかに楽しそうである。 私よりは若そうな夫婦で、挨拶を交わした後も、「やった、やった」と大騒ぎであった。 奥多摩からの急登で有名な道を選んで、その達成感が半端でないのだ。 体力が、その表現がうらやましい。 お先にと、登ってきた道を下りていく。


すぐにコブタカ山まで戻って、しばし思案する。 現在10時半で、ここまでに時間が掛かりすぎなのだ。 ここから川乗山を目指し戻ってくるまでに3時間半あまりで、駐車場まで5時間くらいが標準時間である。 私の足では2割り増しくらいが必要で、それを考えると躊躇するのだ。 登ってきた登山者に促されるように、川乗山への下りに向かった。 野鳥も飛び交うような場所もあってか、すぐに大ダワに下り立った。 本当に向かうのか?

大ダワは、五本の道が交差する場所で、一本は通行止め、二本は川乗山へ向かい、もう二本はコブタカ山からの道と戻り道である。 山の神に占ってもらって、5mほど登ってみた。 そびえる登山道に怯え、すごすごと引き返すことを決める。 いや~ 「ここへ来て、この坂は無理!」 飯食って帰ろう。


高低差のない道をだらだらと下っていく。 途中狭くて危険な道があったり、広くて道筋が分かり難かったり、時には予定の山並みが見えたり、渓のわずかな水が山になって凍っていたり、単調な下りでも探せばいろいろ面白い。 ずっと下りで足が痛くなるほど歩いて、やっと登りで安全祈願した大根山の神に下りてきた。


下りは膝に影響するのがよろしくない。 痛くなりかけているので、山の神で暫く休憩する。 その間に3人の登山者が降りてきた。 標準時間より十分遅い足だと、こんなことがよくあるのだ。 まぁ一服しただけで、私もまた下り始める。 まもなく集落に着く。 集落内で便所の看板を見つけたのだが、登りでは見えない方向、つまり下山でしか見えない方向に向けられていたのだ。 何らかの意図を感じるが・・・ 朝同様に踏み切り音が鳴り、無事下山終了である。

今日は雪で、早く帰えれとのお達しがありましたので、午後4時過ぎに帰路につきました。 しかし、しかしですよ、自宅に辿り着いたのは8時を過ぎていました。 どういうことでしょうか? 疲れました。 東京の雪は怖い!





























Posted by tenkara1nen at 22:15│Comments(0)
│山歩き