2011年12月11日
雪の雲取山
12月10日 雲取山に日帰りで挑戦した。

東京都の最高峰である雲取山に登りたいと思っていた。 インターネットでいろいろ見ていると大体が一泊二日で登っている人が多く、日帰りの場合は6~7時間をかけている人たちが多い。 雲取山は、どこから登っても時間がかかり、私のような初心者を簡単に近づけてくれないのである。 それでも、登りたいと思い、日帰りでの挑戦としながらも、時間や体の調子と相談し、無理そうであれば雲取山荘に寄るという優柔不断な計画とした。(私らしい)

昨日(12月9日)は雪と雨が降っていたので、もしかすると奥多摩方面は、雪が積もったかもしれないので、登れないかもしれないと不安になる。 そんなことも考えると、今日の山行きの時間はさらに長くなることを予想して、暗いうちに家を出る。 鴨沢が近づく奥多摩湖で、やっと明るくなると、西の山は白い雪化粧をしていた。 国道の温度計は-2℃である。

鴨沢の国道沿いの駐車場には車は1台しかない。 なるべく上から登るべく、林道を小袖川沿いに上り、少し上にある駐車スペースに車を停める。 国道沿いには車はなくても、ここには6台の車があり、二つのグループは登山の準備中である。 少し上った雲取山登山口には、さらに3台の車があった。 やはり人気の高い山なのである。 日本百名山、東京都最高峰、2,000m級! それにしても「寒い!」。

6:55 駐車場
まずは林道から登山道に入り、林の中を登る。 時々朝日が差し込み、紅葉があったりもする。 そして鳥たちも、忙しそうに飛びまわり、綺麗な声を聞かせてくれる。 しかし昨日の雪なのか、登山道には結構積っており、場所によっては足を取られる。 登山一年生には難しい登山になりそうな雰囲気である。

8:20 堂所
単調な林の中の雪道を登り続け、堂所に着いたときには、すでに汗びっしょりであるのだが、それでも寒い。 暗い林の中から明るい尾根に出て、葉の落ちた広葉樹の広がる路を登る。 ふと振り返ってみると富士山が見えていた。 枝に邪魔されて、写真は難しいが、ずっと見えているので歩きに飽きない。 「あのカーブで見えるかも」と期待と失意の中で、私としては頑張って登っていくしかない。

9:20 七ツ石小屋
真っ青な空が木々の間から覗き、日の光も差し込んで、気分の良い山歩きである。 登り続けて、汗びっしょりになって、最初の分岐にたどり着いた。 一息ついていると、ブナ坂へ向かう登山者に「いい杖ですね」なんて言われて、思わずにやつく。 しかし私を抜く人はみんな(6人)、ブナ坂に向かっている。 一瞬どうしたものかと考えたが、最初の予定通り小屋へ向かい、出発して2時間半、やっとのことで七ツ石小屋に着いた。

小屋の裏から見る景色がすばらしい。 富士山はもちろん、南には相模湾も光り輝いて見えている。 少し目を左に向けると、なんとなく東京湾も見えている。 すばらしい! 小屋番の青年に聞くと雲取山に登れば、もっとよく見えるという。 「うんうん」と頷きながら記念写真を撮る。 登山者が一人下りてきた。 その登山者がアイゼンを外しているのを見て、思わず「上はアイゼンが要りますか?」と問うと「登りは大丈夫でしょうが、下りはあった方が安全ですよ。」という。 アイゼンは持っていないので不安に駆られる。

10:00 七ツ石山
小屋から水場に登り、七ツ石山に向かって登る。 結構急な坂は、アイゼンは大袈裟のようだが、時々滑る。 やっぱり必要なのか。 一汗かいて縦走路に合流した。 これまでよりも雪が多く、木の枝に付いた雪(氷)が真っ白である。 最初は注意深く、道の塩梅を確かめながら歩く。 程なく荒れた七ツ石神社が現れたので、ご利益があるなしにかかわらず、お参りは欠かさない。

少し登ると空が開け、いかにも頂上を思わせる雪景色が現れた。 七ツ石山(1,757m)である。 広い頂上は真っ白で、踏み後は道にしかないので、余計綺麗である。 ここで記念写真を撮ろうと準備をしていると、登山者が現れ、一人二人と増えていく。 疲れていても、もっと素早い動作をしなければ・・・

ここからは雲取山へ向かう縦走路が大部分見えている。 その縦走路だけが白く、ところどころにある登りも見えている。 この真っ白い七ツ石山から一旦降りて、雲取山まであの白い縦走路を歩き、登っていくのである。 体はもう少し大丈夫そうだが、心が折れそうである。 頑張ろうぜっ!

10:55 奥多摩小屋
雪はあった方が滑らないが、踏み固められた雪道はよく滑る。 七ツ石山からの下りは滑ることなく進んだ。 尾根道はあまり起伏がなく、気持ちよく歩ける。 時々振り向き、左を見ると、いつも富士山が見えている。 その尾根の東京側斜面に奥多摩小屋が見えた。 小屋は、風雪から守られるように林の中にある。 小屋への道を一歩踏み込むと、鳥たちが一斉に飛び立った。 それもそのはず、自炊小屋などと書かれていて人の気配はしないし、母屋の横にある小屋は傾いている。 鳥の棲みかに変わっていたのだ。

12:10 雲取山
比較的緩やかな道を、左に富士山を従えて、ゆっくりと進む。 途中二度の巻き道を、心を鬼にして真っ直ぐを選択し突き進む。 そんな偉そうなことではないが、二度とは来ない(来れない)かもしれないと思うと、巻くことはできなかった。 そんな歩きなので、小雲取山(1,937m)がどこだったかわからず、通り過ぎたようである。 山頂の避難小屋に続く最後の登りは、本当に、本当に最後の力を振り絞るように登った。 すでに5時間も歩いているのである。

山頂の標は、富士山をバックに記念写真が撮れるように立てられているが、如何せん逆光である。 南側の景色は、七ツ石小屋の青年が言ったとおりにならず、霞がかかった東京湾方面はあまり見えない。 ちょっと残念であるが、360度の景色は見ものである。 さすが、東京都の最高峰!(2,017m)

避難小屋で昼飯である。 外の寒暖計は「-0.5℃」室内は「0度」、あまり変わらない気温であるが、風のあるなしは大きい。 とりあえず体を温めるために、湯を沸かし、カップうどんを拵える。 カップ麺でも、山の食事は美味いものである。 体を休め、温まりさえすればこっちのものである。 さあ下山しよう。

16:30 駐車場
下山中は登りの登山者に数多く擦れ違った。 この人たちは、ほとんど雲取山荘辺りに泊まるのであろう。 うらやましい限りである。 下山には、足腰のこともあり、巻き道を使う。 また、七ツ石山の縦走路は使わずにブナ坂を使って、ひたすら下りていく。 雪のあった日向の登山道はべちょべちょの道に変わり、林の中の登山道はカチカチのリンクに変わっている。 ところどころ足が滑るが、転ぶことはなかった。 なかなか優秀だと思った瞬間に転んでしまった。 私の詰めの甘さが露呈してしまった。

足を引きずって、9時間半の山歩きは終った。 計ってはいないが恐らく20kmくらい歩いただろうか。 こんなに長い山歩きは今までにない。 記録である。



鴨沢の国道沿いの駐車場には車は1台しかない。 なるべく上から登るべく、林道を小袖川沿いに上り、少し上にある駐車スペースに車を停める。 国道沿いには車はなくても、ここには6台の車があり、二つのグループは登山の準備中である。 少し上った雲取山登山口には、さらに3台の車があった。 やはり人気の高い山なのである。 日本百名山、東京都最高峰、2,000m級! それにしても「寒い!」。

まずは林道から登山道に入り、林の中を登る。 時々朝日が差し込み、紅葉があったりもする。 そして鳥たちも、忙しそうに飛びまわり、綺麗な声を聞かせてくれる。 しかし昨日の雪なのか、登山道には結構積っており、場所によっては足を取られる。 登山一年生には難しい登山になりそうな雰囲気である。

単調な林の中の雪道を登り続け、堂所に着いたときには、すでに汗びっしょりであるのだが、それでも寒い。 暗い林の中から明るい尾根に出て、葉の落ちた広葉樹の広がる路を登る。 ふと振り返ってみると富士山が見えていた。 枝に邪魔されて、写真は難しいが、ずっと見えているので歩きに飽きない。 「あのカーブで見えるかも」と期待と失意の中で、私としては頑張って登っていくしかない。

真っ青な空が木々の間から覗き、日の光も差し込んで、気分の良い山歩きである。 登り続けて、汗びっしょりになって、最初の分岐にたどり着いた。 一息ついていると、ブナ坂へ向かう登山者に「いい杖ですね」なんて言われて、思わずにやつく。 しかし私を抜く人はみんな(6人)、ブナ坂に向かっている。 一瞬どうしたものかと考えたが、最初の予定通り小屋へ向かい、出発して2時間半、やっとのことで七ツ石小屋に着いた。


小屋から水場に登り、七ツ石山に向かって登る。 結構急な坂は、アイゼンは大袈裟のようだが、時々滑る。 やっぱり必要なのか。 一汗かいて縦走路に合流した。 これまでよりも雪が多く、木の枝に付いた雪(氷)が真っ白である。 最初は注意深く、道の塩梅を確かめながら歩く。 程なく荒れた七ツ石神社が現れたので、ご利益があるなしにかかわらず、お参りは欠かさない。



雪はあった方が滑らないが、踏み固められた雪道はよく滑る。 七ツ石山からの下りは滑ることなく進んだ。 尾根道はあまり起伏がなく、気持ちよく歩ける。 時々振り向き、左を見ると、いつも富士山が見えている。 その尾根の東京側斜面に奥多摩小屋が見えた。 小屋は、風雪から守られるように林の中にある。 小屋への道を一歩踏み込むと、鳥たちが一斉に飛び立った。 それもそのはず、自炊小屋などと書かれていて人の気配はしないし、母屋の横にある小屋は傾いている。 鳥の棲みかに変わっていたのだ。

比較的緩やかな道を、左に富士山を従えて、ゆっくりと進む。 途中二度の巻き道を、心を鬼にして真っ直ぐを選択し突き進む。 そんな偉そうなことではないが、二度とは来ない(来れない)かもしれないと思うと、巻くことはできなかった。 そんな歩きなので、小雲取山(1,937m)がどこだったかわからず、通り過ぎたようである。 山頂の避難小屋に続く最後の登りは、本当に、本当に最後の力を振り絞るように登った。 すでに5時間も歩いているのである。



下山中は登りの登山者に数多く擦れ違った。 この人たちは、ほとんど雲取山荘辺りに泊まるのであろう。 うらやましい限りである。 下山には、足腰のこともあり、巻き道を使う。 また、七ツ石山の縦走路は使わずにブナ坂を使って、ひたすら下りていく。 雪のあった日向の登山道はべちょべちょの道に変わり、林の中の登山道はカチカチのリンクに変わっている。 ところどころ足が滑るが、転ぶことはなかった。 なかなか優秀だと思った瞬間に転んでしまった。 私の詰めの甘さが露呈してしまった。

Posted by tenkara1nen at 22:50│Comments(0)
│山歩き