2022年12月22日
時間使い過ぎ倉戸山
2022年12月21日 倉戸山、榧ノ木山そして水根山を目指して、倉戸山で引き返す。 猿に時間を使い過ぎて、ちょっと残雪もあって諦めた。 情けない!

榧の木尾根を登って石尾根まで短い距離で行く方法はないものかと常々考えていた。 もっとも近そうなのが、奥多摩湖の見はらしの丘の尾根をそのまま登っていくルートである。 しかし、山と高原地図にそんな路の記載はないが、たまたま手にした奥多摩登山詳細図(16,500分の1)に路が描かれていた。 道標なしで熟達者向きとは書かれているが、尾根を外さなければいいだけなので、挑戦してみることにしたのだ。

フィットに乗った時には2℃であった気温が、奥多摩湖に着いた時には-2℃になっていた。 外に出ると確かに寒いが、風はないし太陽も顔を出しそうなので大したことはないだろう。 早速靴を履き替えて八方岩展望台を目指して登り始める。 まだ雲が薄っすらかかっているものの惣岳山がすっきりと輪郭を見せている。 もう少し登れば御前山も見えることだろう。


ザザザッ 何かいる! 立ち止まって音の方向を見ていると、藪から黒い獣が飛び出し私の横を下っていった。 猪!? 猿だ! 猿が他の猿に追われているのである。 この後には猿軍団の本体を見ながら展望台に到着する。 釣りではよく見る山々も展望台から見るとまた違って見えるから不思議だ。 疲れてはいないが一休みして、この景色を見ながら登る尾根のことを考える。(猿は後日)

水源地ふれあいのみちの最高地点に向かいながら、どこから尾根に取り付こうかと考えていたが、結局最高地点のベンチまでやってくる。 するとそこには、一方向にカメラを向けたまま微動だにしない女性のカメラマンがいた。 カメラを向けている方向には二頭の猿が子孫繁栄の営み中である。 猿に向かっている女性が非常に気になったが、写している光景が光景だけに声をかけることは出来なかった。(猿は後日)

遊歩道に別れを告げたいのに尾根の路が発見できないので、たまたまベンチの傍にあった柵の扉から入ることにした。 尾根に乗るには柵の中に入るしかないのである。 最初の内は踏み跡らしきものが見えるのだが、尾根が思った以上に広く路は見えなくなる。 真っ直ぐ登るには積もった落ち葉が邪魔で、ルートの選択には困ってしまう。 そのうち自分が柵の中にいることが発覚し、紐を外しては結び直すと云うことを五カ所ほどしなければならなかった。


猪が破っただろう穴もあって、最後はその穴で外に出る。 すると再び猿軍団の中に踏み込むことになる。 猿を追っているとその横に路が見え、榧ノ木尾根に出たと判断する。 その証拠に少し進んだところにバス停への案内がある。 やっと登山道に乗ったのだと安心すれば、もう少し登れば倉戸山になる。 しかし、やっぱり猿が現われて追いかけてしまう。

倉戸山まではあまり距離はないが、ちらほら残雪が見え始め、場所によっては滑ってしまう。 これは下りが大変だと思っているとすぐに倉戸山頂に立つ。 山頂はとっても広く平らで余り山頂という趣ではない。 周りの木々は満遍なく風景を遮り、展望は隙間からしかない。 余計なことをして三時間近くかけて登ってきた山頂、雪が残る三角点で記念撮影し一休み。

何の音もしない。 野鳥の動き、鳴き声、猿の動く音さえ聞こえてこない。 地図を見ながら榧ノ木山へ向かうことを考えるのだが、標準時間で往復二時間半、私の足で何もなくても三時間はかかる。 ちょっと不安だったが向かうことにして、石尾根方向に下っていくと20cm以上の雪が残っているところがあった。 落ち葉で見えなかったが、その下には雪がたっぷり残っているのである。 残雪はすぐに無くなったもののこの先が不安になる。


再び登り始めて終了することにした。 それは下山まで四時間以上かかることになるので、家に戻ると暗くなると考えたからで、それなら猿と野鳥に時間を使って下ろうと思ったのである。 実際十分観察できて楽しい下りとなったが、水がほとんどない窪が現われ、そこが凍り付いていたのには肝を冷やした。 これなら登ってきた尾根の方が路はなくても安全にも思えた。 再度自分自身に注意喚起し、無事集落へ下りる。

最初に現われる家屋が温泉神社だった。 折角なので?無事の下山を感謝すれば辺りから見える山々がとてもすっきり気持ちよい。 そして最後にアオバトまで見られたので、登山は惨敗しても生き物に出合えたことはいい山歩きと考えるべき。 次は榧ノ木山へ行くぞとニヤニヤしながら国道を歩く。





















Posted by tenkara1nen at 19:30│Comments(0)
│山歩き