2021年04月26日
滝を観に昨日の沢へ
2021年4月24日 昨日帰りがけにコンベックスがなくなっていた。 それを探しに昨日と同じ沢へ行く。 まぁ、昨日見られなかった滝を観たかった、と云うことにしよう。
今日は別のところへ行く予定であった。 奥多摩湖まではそう考えていた。 しかし、昨日コンベックスを失くしたことで、今日は釣った岩魚を計測することができない。 それを考えると、今日の記録が目測、あるいは代用品となり、正確性に欠けてしまう。 まぁ、正確な計測なんてしたことはないのだが、ポーズとしてやらねばならないのだ。
昨日と同じ道にハンドルを切り、林道に入っていく。 今日は昨日のように出合いから釣ることはないので、林道を進めるところまで乗り入れる。 準備し歩き出すと、林道はすぐに終わり山道の橋になる。 とりあえず小さな淵にちょっかい出して、山路で次の木橋に向かう。 そして、昨日二匹の魚影のうち、釣れなかった大物を狙ってみる。
竿を振っても石の下にはどうして届かないので、思わず餌釣りのように、上から毛鉤を落し石の下を狙う。 上手く毛鉤が吸い込まれていくと、ククッと引きが伝わった。 ヨシッと竿を立て、ググッとくる引きを楽しみながら、下流へ引き寄せる。 大物だと思ったものの、今は計測機器がない。 私の手幅は22㎝、それを大きく越える岩魚である。 コンベックスを見つける前であった。
昨日のように滑や樋状の流れを進み、昨日退渓した場所までやってくる。 あらためて上空をも回すと、よくもまぁこんな壁を登ったものだと感心する。 では、今日はどうするかと云うと、V字の壁の間を突き進むのである。 一度だけしか通過したことはないが、前回のように足場がなく、出口がどうしても登れない。 仕方がないので、濡れながら登った。
V字の谷の流れは、つるつるに磨かれている。 波も静かで、新緑が写り込み、美しい色に輝く。 奥の方でいい感じに岩魚が出てきたので、そのあたりには足場となる石もありそうだったのだ。 しかし、足場となる石はなく、濡れることになったのである。 一旦装備を解き、一休みしながら先に見える流れを品定めする。
品定めした場所に毛鉤を放り込むと、一発で咥えたが小さい。 ふんふんと口吻したのは、大きさよりもその狙ったところに一発で毛鉤が飛んだこと、そしてその狙った場所が石の下が開いている狭いところだったことである。 鼻高々?で岩魚を開放する。 ここから少しの間滑の落ち込みが続き、竿を振っちる暇はない、なかなかきつい遡行である(私にとって)。
淵はあるものの、どこも毛鉤を振り込むことが難しい。 その上岩魚は出てこない。 そして進むことも難しきなる。 左右どっちかの巻きを迫られるが、安全策として左岸を選んで大苦労する。 昨日よりも苦労して路に上がるものの、対岸を見るともう少し簡単そうに見え、選択ミスを痛感する。 でも、こっちは崩落しているとはいえ路なので、上流へ行くのは簡単である。
山葵田が顕著に残り、ところどころ壊れているが路は路である。 山葵田が残っている分釣りには向いておらず、ほとんど毛鉤は落とせない。 ある淵(浅い)では、何度振り込んでも変化が起こらないので、上がってみると岩魚が逃げていった。 またあるところでは、岩魚が毛鉤を追うところが見えたが、山女のように私の毛鉤を嫌う。 水が少ないせいだろうか。
山葵田の跡がいったん消えると、今度は樋状の流れが続く。 深場はあるものの、岩魚が隠れる場所はなさそうである。 だいたいが続く流れの一番下だけが有望で、上に向かうのはもう少し後なのだ。 改めて私向きじゃないことを散々思い知らされて、それを忘れていたことを後悔する。 しかし滝はもう近いはずである。
なんとも雰囲気のよう水溜りがあった。 ここなら岩魚も棲めるだろう深さと広さ、水の流れがある。 毛鉤を岩盤の傍に落として流すと、岩魚が深場から浮いて毛鉤を渕尻まで追った。 おかしい! 岩魚が私の毛鉤を見極めるなんて。 二度姿を見たが、やっぱり咥えない。 そんなはずはないと毛鉤を乾かして流すと、なんとチャプッと水面から飛び出した。 小さいけれど興奮する。
直角に曲がる流れにくると、山葵田の石垣が見えてきた。 この先が奈良倉の滝で、もう一度曲がれば見えるはずなのだ。 もう釣りのできる流れではないので、さっさと石垣を登っていく。 結構きつい流れ、いや石垣をちょっと登れば・・・見えた~ 三度目の奈良倉の滝である。 思ったよりも水量があり、以前にきたときの記憶と比べる。 ん~ やっぱり水量がないように見える。
この滝は水量はなくとも10m以上はありそうで、下で散々眺めた後は、路まで斜面を登り、どこがいいかと堪能する。 仕事路で一服しながら時間を使い、やっと腰を上げる。 岩魚は釣れなかったけれども、滝を観られてよかったと言い聞かせて、下り始める。
Posted by tenkara1nen at 20:50│Comments(0)
│小菅川