もう山女は難しい

tenkara1nen

2023年05月06日 18:00

 2023年5月3日 一之瀬川に釣りに行ったが、もう私には山女は無理になった。 腕と毛鉤はこの時期山女に反応も対応もできない。

 先日行った一之瀬川の最上流部が、最終堰堤で魚影を見てしまったため計画通りにならなかったので、再び行ってみることにする。 流れを見ながら歩いたためつい誘惑に負けてしまったのだ。 今回は誘惑されないように、少し遠回りであるが高橋集落から犬切棘を通って、直接一ノ瀬に下りることにする。 もう少し近い林道経由だと、ずっと前に崩落した二ノ瀬から一ノ瀬への道を通らなくてはならない。 これを避けるためには、今回の道筋にするしかないのだ。

 一之瀬集落の一之瀬川は両岸護岸の場所がある。 その下流の様子を見ようとフィットから下流へ向かったが、以前と違って川岸にバーベキュー(今はBBQ)デッキのようなものができており、斜面には新しい家があった。 人もいたので邪魔しちゃいけないと思って、早々に一ノ瀬の最終民家(住んでいない)に向かって歩く。 さて流れはどうなっているか。

 流れに水量はないので、砂底は非常に浅く、高低差がある場所にしか深場はない。 そんな場所からの流れを狙っていけば反応は出てくる。 但し、チャプッとは出てもしっかり咥えてくれない。 そして、流れの中でじっと咥えるものもいるが、これは私が全く対応できず、山女はくねくねして逃げていく。 いずれの山女も小さくて、大きな毛鉤を咥え切れないのである。



 定位している山女もいるが、私の毛鉤が嫌いなようで、どんなに流しても咥えてくれない。 淵からの流れ出しが降間くなっていて、少し盛り上がっている。 あれなら咥えると思って、我慢して我慢して毛鉤を水面直下に保つと、チャピッと口が出た。 一瞬にして引き抜いてしまったのは、たったの15cmしかない山女である。 捕ってはいけない大きさなので、さっさと放す。

 流れの様子で好きな場所がいくつかある。 流れが広がり砂底で浅い。 そこには苔の生えた石が浮かび、岸にも苔がある。 以前はデスクトップにしていたくらいではあるが、今日はなんだか印象とは違う。 落込みは2mくらいものがいくつかあり、その景色の中で、緩い岩盤を流れてくるところがよい。 足元は滑る岩盤、石が多くあって、ピン付ゴム底では心許ないので慎重を期する。



 さっぱり釣れない。 やっと二匹目の姿を見られたが、その大きさが問題で、わずかに14cmである。 ここには大きな山女はいないのか、これから秋までに大きくなっていくのだろうか。 それならば釣ってはいけない時期なのだ。 なんて釣れない理由を考えながら釣り上る。 今日は最終堰堤までの釣りだと決めているのに、こんなに釣れないなんて、どうしよう。

 前回魚影が見えて反応もあった堰堤に到達する。 今日は全く魚影が見えないが、左にも右にも山女や岩魚がいるに違ない場所があるので、集中的に狙う。 自然に流し、ちょんちょんと誘い、ルアーじゃないかと思うくらい毛鉤を引っ張ったが、何も起こらない。 ん~今日は休みか~ 陸に座って茶を飲み持ってきたお菓子を食べる。 終わろうか!

 下りは流れを見ながら、野鳥を探しながらである。 釣ってきた流れに魚影は見えず、鳴き声は聞こえても野鳥の姿はない。 最近は生き物に見放されているように感じる。 魚、野鳥や虫、どれも私の前に姿を現さないのだ。


<山の色>


 最終民家に戻ってくると、桜が咲いている。 もう散り始めていても美しく、山側には色とりどりの色が見える。 青空白い雲が映える山は今が春なのだ。


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