岩魚はどこにいる
2024年6月7日 今年は出ない一之瀬川上流のまだ釣っていない流れに岩魚を求めた。 この流れでは私は釣りができない、要はやっぱり出ないということである。
一昨日は泉水谷を歩き疲れ、昨日は小菅川の高低差を歩き疲れ、その疲れが足にきているのだが、昨日の岩魚がよかったのでどうしても今日も行きたい。 余り歩かず、高低差もないところで岩魚が出る場所、今年まだ釣っていない流れはどこかと考えて、一之瀬川上流、大きな堰堤の上にする。 最近は見るだけが多い流れである。
昨日小菅に向かう国道で猿を見て、今日も一之瀬に向かう国道で猿を見る。 気を付けないと引いてしまうので、カーブで見えない時や道で遊んでいるときは、特に注意しないといけない。 そんな国道から林道に入ると、大きな倒木が落石防護ネットをゆがめて、道の半分を塞いでいる。 この時期はどんな道も速度には注意が必要である。
中川橋には車が一台もない。 いくら平日とはいえ、先週の泉水谷は金曜日でいっぱいだったので、最近は金曜日は釣り人が多くて危ないと思っていたのである。 水量の多い堰堤の流れを見ながら、廃止された工事用道路を最終堰堤まで歩く。 堰堤の水量はずいぶんあるのに、堰堤上はそう思えない水量である。
大きな岩魚がいるだろう場所はあまりないし、あっても白泡だらけで毛鉤では太刀打ちできない。 昔の記憶をもとに毛鉤を落すのだが、そのいずれも岩魚は出てこない。 砂底に続く小さな淵には、流れ込みに石があって深そうである。 その石の下届くように毛鉤を成して、岩魚を引き出せば、とっても色白で斑点が薄い岩魚22cmである。
この流れは白砂が多いせいなのか、白い岩魚が多い。 私の釣る他の流れと違っているし、黄金色の岩魚も出たところなので、その岩魚を狙っているのだ。 場所さえ見つけられば必ず出るはずなのに、その場所が分からない。 勢い竿が振りやすいところに毛鉤を落すものだから、いい大きさの岩魚はなかなか出ないのである。
深そうで白泡だらけの小さな淵に、ゆっくり巻いているよく見える場所がある。 そこに毛鉤を落して漂わせていると、白っぽい岩魚らしい姿が見えた。 咥えたかどうかは分からず外れたが、このくらいなら再度加えるはずだと毛鉤を落せば、今度はしっかり咥えさせることができた。 取り込みが大変な24cmの白っぽい岩魚である。
出合いの淵の下はずいぶん浅くなってしまったが、岩魚がよくいる場所である。 取りあえず何度か流したが反応はない。 よそ見している時にコツっと反応があったので、どこにいるのか見定めると、浅いまま流れ出している中に一カ所だけ石で水面が盛り上がったところがある。 そこを通るように毛鉤を流せば、一発でチャプッと咥えた。 22cmの岩魚である。
出合いに上って淵にも毛鉤を落したが、見えるところには岩魚はいない。 予定通りここで終了するか? しかし、まだ少し時間があるので迷っているのである。 ここから戻るのに30分、一時間近くは大丈夫だと踏んで、迷いながらではあるが夏焼沢に踏み入れる。 岩魚が出そうな場所は数か所しかないので、そこを狙おう。
いざ毛鉤を落し始めると、どうしても振り込んでみたくなってしまい、その上小さな岩魚が出るものだから、時間はだんだんなくなっていく。 肝心の場所では外れたり、深場では合わせ切れを起こし、さっぱり岩魚の姿を拝めない。 時間切れと云うよりも、これ以上は無理と思ってしまい、釣りを終了する。
今日の感じでは、雨の後は上流よりは下流の方が良い。 広い場所は結構自由に動くが、狭い場所では石の中、落ち込みの中にじっとしているのだ。 決して流されたわけじゃないなどと考えながら下っていく。 24cmの白っぽい岩魚が出てきたので、今日の釣りも良かった。
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