泣き尺が大きいような

tenkara1nen

2024年09月07日 18:00

 2024年9月5日 岩魚の尺と泣き尺が出たが、しっかり計れなかったせいか、泣き尺の方が大きく見える。 どっちも尺としたいのだが、メモは書き直せないのだ。

 出ないなぁ、いないのかなぁ 何度目かは分からないが、急に引っ張り込まれたので竿を立てれば、強い引きが返ってくる。 大きそうなので取り込みを慎重にと思っても強い流れがあり、その下は急な流れで岩盤を落ちていくので、落ちていったら外れそうなのだ。 でもそこしか取り込みできる場所がない。 意を決して流れ出しに誘導する。

 一瞬しかないぞ! きたきた!
 「あぁっ」と思ったら戻っていったので安心し、もう一度引っ張ってきて、「今度こそ」と思って掬った。 細い岩魚で大きく見えなかったが、大人しいので真直ぐになってくれて、正確に計測できて、これが何と尺、30cmの岩魚であった。 さっき出た岩魚の方が断然大きく見えたのは何故だろうか? 泣き尺の方が大きいなんて。

 今秋からいい天気になって、小菅林道のゲートも空いたのではないかと思い、行ってみることにする。 水量はあるだろうから、私の力では流れを渉るのも難しいと思われる。 最上流の堰堤あたりをちょっとだけ探る予定であるが、もしゲートが閉まっていれば、長くは歩けないので、沢に入って時間を過ごす計画である。 さて!

 小菅林道に向かう県道は一時整備されていたのではあるが、続く雨で20cm以上深く溝ができているところがある。 歩く速度くらいで乗り越えていけば、途中には車が停まっている。 先の不安を抱えながら白糸の滝駐車場に着けば、林道ゲートは締まっている。 先に来ていた車の人は、登山のようでサカリ山への路を上がっていく。 釣り人はいない!



 舗装された林道を歩き大菩薩峠への登山道を使って流れに下りる、その前に堰堤にちょっかいを出す。 堰堤は私のテンカラではとても無理なので、その下のちょっとした場所を狙っていく。 流れが弱く岩魚が楽にしていられるところには確かに岩魚がいる。 最初に出た22cmの黒っぽい岩魚はとっても色がよくて、この後の釣りにずいぶん期待を持たせるものである。

 虹の掛かる堰堤の落ち込みを見ながら、虹が写せないのかと頑張ってカメラを向けたが、どうしても虹のアーチが写らない(戻ってきて分かる)。 肉眼でははっきり見えているのにどうして写らないのだろうか? 疑問だ! その下で引っ張り出したのは17cmの岩魚で、さっきの岩魚に比べれば色がない。

 大菩薩峠への路に入って、再び流れに下りる。 流れの土砂が随分流されており、流れの筋が広くなっていたり、筋が右岸から左岸に変わっていたりして相当な雨が想像される。 岩魚が出てきそうな場所は少ないが、わずかな場所は絶対出てくるに違いないと思わせた。 しかし思っただけで、私には引き出せない。

 滝が近づくころにあった石の裏に毛鉤を落す。 二度三度と振り込むうちに黒い影が見えたので、いることは分かった。 絶対釣り上げなければと思い、どこに落として流せばいいのか考えて実行すれば、すっと毛鉤を咥えた。 竿を立てるとガツンと竿が止まり、とんでもない抵抗に合う。 これは大きい!



 やっと取り込んでみると見た目大きい。 しかし、網に入った反動で針が外れ、私に引っかかる。 網をねじっておいて、ベストを脱いで針を外し、やっと計測である。 尾びれが大きく、木々の緑が映って黄色く美しい。 先日何度も真っ直ぐにして測ろうとして逃げられたので、今回は静かになった一瞬を逃さず計測する。 結果は29cmである。

 登山道に戻って巡視路の出合いまで来ると、登山道の先には倒木があり、とても路とは思えない。 しかも、巡視路の方は綺麗に整備されているので、素人ならこっちへ入っていくかもしれないと心配なので、注意喚起のために枝を置いておく。 整備された巡視路を登り、いつもより崩れやすくなっている斜面を滑るように下る。



 流れは周りの岩盤まで洗って、砂利が無くなっている。 いつもはほとんど水のない山葵田跡を幾筋もの流れが現れている。 その一番太い筋と本川が交わるところが怪しいと、毛鉤を落せば反応あり。 出てきたのは21cmの岩魚であるが、木々の緑が写り込んでとても光って美しい。



 岩が積み重なる場所の下はいい場所ではあるが、今日は大荒れで毛鉤を流せる場所が一か所しかない。 しかし絶対いると思って何度も流して冒頭の話となる。 この岩魚は、さっき出た岩魚より小さく見えるのだが実は大きかった。 計測はまっすぐ伸ばして、慎重にしないと間違ってしまうのだ。



 滝まで行って、今日も滝は登らずに戻ることにする。 今日は、六匹の岩魚しか見られなかったが、尺岩魚が出て、もしかしたら尺だった29cmの岩魚も出たので、まんぞくまんぞくby池波正太郎、である。

 戻りの林道が綺麗になっていたので、明日はゲートが開くかもしれない。 とりあえず明日もここへやってこようと決める。



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