出たぞ!尺岩魚

tenkara1nen

2024年08月13日 18:00

 2024年8月10日 全然釣れないところで、最初に出たのが尺岩魚だった。 岩魚の数は少なかったが、この尺はとっても楽しかった。

 あおっ、出た~ 竿を立てると暴れはしないが、とても重く引きずり込まれる。 比較的泳げる広さがあるので、ぐんぐん引っ張り込まれる。 竿を立てたまま取り込み場所へ移り、寄せられない岩魚の重い引きを楽しんでいるものの、これ以上力任せは危ないと思い始める。 弱ってくるまで持ち堪えられるか。

 絶対尺岩魚だと感じ長い時間楽しむのは危ないと思って、力を込めて引き寄せる。 外れるな~ 大きい、やっぱり尺岩魚だ。 毛鉤を外す時に指に歯が刺さるほど、大きな口の鋭い歯を持つ32cmの尺岩魚である。 注意しながら何度となく計測していたものだから、岩魚はパシャッと跳ねて逃走してしまう。 最初の一匹が尺岩魚とは幸先いい。

 三連休の初日、しかもお盆に続く三連休で、夏休みの真っ只中である。 どこへ行っても人が多いだろう、どうせ長い時間は歩けないし、それならば人気の流れに行こうと考えた。 暗いうちから東名高速道路は渋滞している。 これは混むのかと不安に思いながら新青梅街道に出て、西へ向かうも普段と変わりない。

 人気の場所は後山川である。 早い時間ではないので車が停められないかもと思ったが、林道ゲート前の駐車場所には車が三台、バイクが一台しかない。 このバイクは登山だし、二台はとっても遠くのナンバなので登山だろう。 残る一台は多摩ナンバなので、これはきっと釣りである。 これなら安心できると片倉谷に入っていく。

 このところの天気の急変、夕立のせいだろうか、水量がたっぷりあって静かな水面が見えない。 広い場所では、静かな水面はもちろん、流れに毛鉤を乗せたり、白泡に巻き込ませたり、10回以上は振り込んでいるのに全く反応がないのだ。 こんなことだから、岩魚は出てこないのに時間だけは過ぎていく。

 もしかしたら岩魚が反応しているのかもしれないが、竿に伝わる感触がなく、暗くて毛鉤はもちろんのこと、ラインの動くところも見えないのだ。 写真を撮ればボケてしまうほどのシャッター速度なのである。 岩魚が出ないから流れを写したり、自撮りしたりしながら進む。



 両岸は岩盤と大きな岩、そして流れ込み脇に石がある。 右岸の岩盤近くの静かな水面は駄目で、流れに乗せても駄目、左岸の大岩は浅すぎるので、流れ込み脇の石の下を狙ってみる。 ここも駄目かと思いながら振り込んだ毛鉤に岩魚が出たのだ。 ここからは、冒頭の話となる。



 出合いのすぐ上にある淵も水が溢れている。 流せる場所は少なく、脇の流れが本筋に吸い込まれるところが希望である。 そこに毛鉤を巻き込ませようと落せば、巻き込まれる前にラインが引き込まれる。 ここにいたか! 出てきたのが小さい岩魚と思ったら、いつもなら大喜びする23cmであった。

 流れはびっしょりと濡れているので、丸い石の上に立つのが怖い。 滝が見えて、その水量に驚く。 大きな滝壺からは水飛沫が巻きあがっているので、行っても竿は振られない、石に乗るのも怖いので、諦めることにする。 斜面も濡れているので少々怖いが、石や岩盤に比べれば登りやすいのだ。



 巡視路は林道入り口にあったように、作業中のところが多く、非常に怖かった桟橋も架け替えようとしていた。 まだもう少し時間が必要なようだが、八月中には完成することだろう。 新しい木材が巡視路においてあるのだが、これらはどこから持ってきたものだろうか。 そうか、この辺りの杉を切り倒したのだ。



 岩魚はこの後二匹だけ出たが、最初に尺岩魚が出たものだから、そのことばかりを考えており、いつもは喜ぶ大きさの岩魚に執着がない。 二匹は流れに乗っている毛鉤を追ってきたのであるが、どちらも姿を見られて嬉しかったことには変わりない。 終了地点は道がなくなる桟橋である。

 流れを渡る桟橋も傾いたりしていて、架け替えられようとしている。 その間危険を回避するために、以前はなかった支えとなる橋脚が三本追加されている。 とても細い橋脚で、なんとも橋とのバランスが面白いのだが、すぐになぎ倒されそうに見える。 新しい桟橋の橋脚はどうなるのだろうか。

 今日は岩魚が五匹しか出てこなかった。 これはある程度予測していたが、尺岩魚が出ることは予想外である。 短い距離でも満足した釣りとなった。 桟橋が架け替えられるのは、今日行った場所ばかりでなくずっと奥の桟橋も対象になっているようなので、谷の奥まで行っても安全に戻れるかもしれない。 私には無理だが・・・


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