渓流解禁は真木川から
2023年3月1日 令和五年の渓流解禁は真木川から開始する。 放流が行き届いているのか、7~800mの釣りで30匹の大満足であった。
待ちに待った渓流解禁である。 小菅川も丹波川も少し遅れての解禁なので、まずは他の川へ行くしかない。 近場で知っている川、渓流魚が必ずいる川、と云うことで選んだのは真木川源流部である。 林道ゲートから歩いて湯ノ沢出合いからの釣りを予定する。
林道に入ると路肩に15台も車が停まっている。 少々気になって駐車場に入ると、すでに10台の車があり、流れを渡った右岸にも3台の車ある。 少なくとも28人がこの川で竿を出しているので、思った釣りにならないかもしれない。 既に出遅れているので焦ってもしょうがないと思い、ゆっくり準備して湯ノ沢出合いまで歩きだす。
慌てて出てきたので網と毛鉤を忘れてしまう。 網はなくても計測だけできればいいのでさほど問題はないが、写真が心配である。 毛鉤は予備の仕掛けに付けているのを合わせて6本あるので何とかなる。 多少心配でもどうしようもないのだ。
歩きながら流れを確認したが4人ほどしか見えないので、少しだけ安心して出合いの上に下りる。 竿は壊れた竿を組み合わせたものなので少々不安は残る。 しかし、振り始めてすぐ山女が出ても、竿は何ともなかったの一安心である。
最初の一匹は17cmの小さなものであったが、魚影は多く見えているので、同じところに毛鉤を落せば25cmの山女が出てきた。 ここはやっぱり放流が行き届いているのだろう、その後も同じところで2匹出てきた。
山女は次々と出てくる。 大きさは20~22cmのもっとも多く、次に17~19cmの山女が多いので、竿に伝わる感触がとても硬くて良い。 ちょっとした広場には必ず山女がいるので、なかなか先に進めず、魚影が見えていても先へ行く決断がいる。
堰堤下にとっても静かなプールがある。 最初ふんわりと毛鉤を落すと、山女が近づいてくるのが分かり、ゆっくりと咥えた。 竿を立てたときに当たりが乱れたので、よく見ると10匹以上の山女がたむろしている。 毛鉤を浮かせたらもっと楽しくなると思い、毛鉤を乾燥させて落せば、水面まで浮いてきて咥えた。
水面から出て咥えるのは興奮ものである。 しかし、二匹が出た後は同じようにはいかなかった。 毛鉤が落ちた途端に山女たちは散っていくのである。 ゆっくり優しく、何度もなんども挑戦したが、散っていくばかりで諦めるしかなかった。
前に釣り人が見えたので山女は無理かと思い、岩魚の棲家に毛鉤を送ると、期待通りにい合罠が出てきた。 尾びれが小さく丸い山女と違い、とっても美しい尾びれである。 きっと去年からいる岩魚に違いない。 岩魚はまだ流れには出てこず、深場で餌を待っているのだ。
この流れは本当に満遍なく放流されている。 小さな淵でも浅い流れでも、本当に至る所に魚影があり、それも数匹は必ずいる。 林道が近いとはいえ、これほど放流するには短時間では難しい。 いったいどのくらい労力を使ったのだろうか、見えるようである。
これだけ放流したのはいつなのだろうか。 山女は集団のままで、まだ散らばっていない。 しかも毛鉤への反応がすこぶるいいので、まだ時間は経っていないと考える。 今日でないことは確かだろうから、昨日頑張ったのかもしれない。 ありがたいね~
橋下に浅い流れには、多くの魚影が見えている。 ここでも毛鉤に食らい付く山女をたっぷりと堪能する。 水面に口を出し、水中で反転する、追ってきて咥える、その光景が眺められるのはとても楽しい。 それも20cmを越える山女ばかりで、硬い引きの手応え十分である。 3匹出たところで面白さがなくなり止める。
橋下で先へ行くのをやめたのは、すでに30匹も出ているので時間が無くなったのである。 釣った流れは僅か700m余りであるが、警戒心のない山女を飽きるほど相手にして、本当に飽きたのだ。
最後まで放流と云う言葉が頭から離れず、釣堀より連れてしまい、最後は興醒めである。 今度は放流のない、少なくとも放流を公表していないところを釣るか。 釣れなくても私にはそんなところが似合っている。
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