水が多い時の岩魚はどこ
2022年6月16日 思わず後山川で釣ったのは、ずいぶんよかった。 国道が通行止めだったのである。
雨続きで水量があり、どこへ釣りに行っても私のテンカラは通用しない。 どこへ行こうかと考えて、広い流れがいいのではないかと思うも、広い流れはポイントが分からない。 そこで、泉水谷の奥へ行ってみようかと考えた。 長い距離歩くことになるのが心配であるが、比較的水量には耐えられるのだ。
国道411を西へ走って山梨県に入るとき、検問か?、いや通行止めである。 何処か崩れたのかと警備員に問うと、昨日が気が崩れたとのことで、今日調査し復旧はそれからという。 後山川へ行かれるかと問うと大丈夫だというのですり抜けていく。 令和4年6月16日11時時点の丹波山村情報では、保之瀬・親川間で見通しは立ってないとある。
林道ゲートに到着すると、車は一台、バイクが一台、気温14℃曇り空、辺りはじっとりと湿っている。 釣り人かもしれないが、出会ったらしょうがないと思いながら、釣り場に向かう。 寒いのに汗をかき、最終堰堤に立った。 今日は奥へ行こうと思ったが、巡視路が流れに沿っている間は様子見と理由を付ける。
最終堰堤下で岩魚は出てこなかったが、木橋までの間に小さな岩魚が出てきてくれた。 これなら上にも岩魚はいるとほくそ笑み、仕事路で斜面を登る。 途中、登魚尾滝が見えるのだが、その姿がこれまでと違って見えた。 失敗した~ 前回来た時とも違っているようなので、巡視路を使わず釣り上ればよかったと後悔し、次回じっくり観ようと思う。
巡視路は未だ健全である。 但し、途中にある桟道は数年前に架け替えられたと思うが、既に朽ちてきていて危ない。 ここさえ通過すれば、路は先で流れを渡る。 流れの水量は多く流れの厚みは相当だが、白泡が少ないのは幸いである。 早速竿を伸ばして、最初の淵の流れ出しに振り込む。 出てこないので、奥の緩い浅場の流れに毛鉤を落すと、ずんと引き込まれた。
さて岩魚はどこにいるのだろうか。 だいたい巻いている流れや流れがぶつかる辺りで、餌が集まってくるところを見ている。 自分は最小限の力で定位し、口を開けて餌を待っている。 そんな場所は淵に一つしかなく、最も力の強いものがいるようだ。 しかも深く潜っているのだ。 勢いその他の場所には、元気な小さな岩魚がいる。
石垣の上から巻き返しというか、渦巻きのような場所に毛鉤を吸い込ませる。 ん? ハリスが引き込まれたような気がしたので、軽く合わせる。 強い引きで大きな岩魚だと感じる。 しかし高い位置なので取り込みができないのだ。 仕方なく竿を立てたまま石垣を下りられるところを探して、やっと下りるものの、岩魚は石の中に潜ってしまった。 ゆっくり力を込めて引き出したのは、思ったよりも大きくはない26cmであった。
最も期待していた淵は、砂利が溜まって狭くなっていた。 しかも淵の中に倒木があって、毛鉤を振り込むのが難しく、場所もない。 私の技術をもってすれば何ということはないので、シュンと振り込む。 しかし、見えないところにも枝があって、引っかかってしまった。 私の技術も大したことないのである。 毛鉤を取りに行って荒らしてしまう。
樹木が背丈くらいに覆いかぶさるところがある。 手前の方であれば毛鉤を送り込むのも大したことないが、肝心なのは奥の方である。 一度後ろに引っ掛けた後、上手く送り込めた。 すると流れてくるはずの毛鉤が奥へ流れたので、「シュン」と竿を引くと、「バシャッ」・「プツン」と合せ切れを起こす。 やっぱり技術は大したことないのだ。
今年初の滝にやってくると、滝つぼに倒れ込んでいた倒木が一本無くなり、もう一本は折れていた。 毛鉤を落しやす状況なので、丹念に何度も何度も毛鉤をお見舞いしたが、水面に変化なく何にも怒らない。 この滝を登るのはいいのだが、下りてくることを考えると、一瞬迷ってしまう。 下りるのが私には危険なのだ。 そして、滝上は20m位の流れで、その先は岩盤に囲まれる。 まぁ、登ってみるか!
登った先の流れは岩盤が見え、小さな岩魚が棲んでいる。 すぐに終点となり、もし更に登ってしまえば、今日の水量では流れを下りてくることができない。 次の退渓は急斜面を巡視路まで登るしかないので、時間的にも体力的にも今日は諦めるしかない。 注意して滝を下って一息つく。 大きめの岩魚が出たいい釣りだったと振り返る。
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