小菅村に発する鶴川の沢で釣り
5月3日 鶴川最上流、小菅村長作地区の沢を歩いた。 もちろん竿を持ってである。
朝、車に乗ると12℃だった。 今日からはGW後半戦となるので、釣りというよりも釣りをしながらの散歩を目的とする。 この期間に家族で釣りする人を邪魔してはいけないのだ。 お前は誰だ!と言われそうだが、本当は人が多くなって釣りにならないだろうと考えただけなのだ。
小菅村の長作地区にある観光地図のそばに駐車すると、車に寝ている人がいた。 きっと、GWを車中泊で観光しているのである。 いいですね~ 気温は6℃、自宅を出て二時間も経っているのに、6℃の気温差がある。 山村は気持ちが良い。 釣りの後には、長作観音堂を覗くことを忘れてはいけない。 それが目的の一つだからだ。
御鷹の森へ行き、今日の安全を御鷹神社に祈願する。 大袈裟だ!パチパチ。 そのまま、鶴川へ下りていく。 相変わらず浅瀬の流れが続く鶴川を下り、右岸へ渡る。 樹木が出合いの渓を隠し、一見して出合いに見えない。 さぁ入っていくぞ~
流れはしばらく釣りならない。 山葵田にあったと思われる石が流され、積み重なっているのだ。 それでも、小さな淵の白泡のないところを選んで、振り込みながら歩く。 あまり期待はしていなかったが、小さな山女や岩魚が、ぽつぽつ出てくる。 岩魚は小さな小さな淵から、18cmが出たのに驚いた。
最初に現れる淵は楽しみであった。 以前この沢に来た時に、散々舐められた山女がいるのだ。 だから、楽しみであり、今日もいてくれとわくわくしているのだ。 遠目に淵を確認するが、静かな水面に魚影は見えない。 とりあえず落ち込みからの流れに毛鉤を乗せる。
いた~ 流れる毛鉤に反応して、渕尻近くまで追ってきたのだ。 一度目は確認しただけなのだと、もう一度同じ流れに毛鉤を乗せる。 きらっと流れが光った。 竿を立てると、山女の硬い引きが伝わった。 こんな狭くても、色も形も良い山女で、22cmであった。 最も期待できる3度目だと思った。
何度かチャプッと出たり、ピクピク感はあったが、22cmの山女の後は釣ることはできなかった。 時々出てくる小さな滑の落ち込みや淵は、期待が持てる様相だったので、しきりに竿を振ったものだ。
山葵田の石垣が見えてきた。 山葵田といっても、とっくに見捨てられているもので、石垣だけがしっかり残るところである。 この沢を渡る丸木橋があり、朽ちており渡るのが怖い、その先にうっすら道形が続いている。 その仕事路を使って長作観音堂へ下りていく。
仕事路から村内の道となり、すぐに県道へ出る。 県道に立つと、そこには鳥居と提灯が見えた。 国指定の重要文化財である長作観音堂には幟が立っており、周りは縁日の準備中である。 まだ時間が早かったようである。
観音堂に近づき、お詣りした後に、開帳された厨子を見るが、中がよく見えない。 聖徳太子作と云われている本尊の如意輪観音像を見たかったのだが、どうも台座しか見えていないようであった。 これも村に残る言い伝えのせいだろうか。
最後は少し残念であった。 車に戻るときに見る鶴川は、わずかな流れになっているが、橋の下には山女が泳いでいた。 県道の中でも最も狭いと思われる場所は、昔の風情があり、私に似合っている。 竿でなく、カメラを振り回しながら車に戻る。
道の駅へ行ったが満車で、下の方へ回されたので、小菅川に向かう。 川原で、遅い昼食を取り、山女の様子を見て本日の終了である。
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