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2015年09月13日

 大雨の後の岩魚たち

 9月12日 大雨の影響が気になって?、小菅川に釣りに行った。

小河内ダムの放水、迫力があります
 関東地方を襲った大雨は、あちらこちらに大きな爪痕を残し、さらに東北地方にも被害を及ぼした。 さて、ホームグランドである小菅川がどうなっているか気になって、晴れ間を逃さず釣りに向かう。 というか、日曜日はどうしても外せない用事があって、今日、土曜日しか釣りに行けないのである。 やはり晴天のドライブは気持ちよい。 奥多摩湖に着くと、雨が降り過ぎたことが分かる「放流」が行われており、洪水吐からの水は恐ろしいほどの水量であった。

登山道の入口にある堰堤です

岩魚
 街中に入り小菅川の様子を見ると、どうも私の釣り、テンカラを振り回すような状況ではないように見えた。 天候は釣り日和、山歩きにぴったりであるけれど、気温が低く、釣り場に近づくにつれ下がり、林道では15℃になった。 季節はもう秋なのである。 源流部に進んで、車の位置と数を確認すると、下流部には1台、白糸の滝駐車場にも1台、雄滝駐車場の手前に1台、雄滝駐車場に2台、雄滝遊歩道の所に3台、そして林道は通行止めになっていた。 広いところへ戻り、缶コーヒを飲みながら一服して思案していると、車が2台がやってきて、通行止めの看板辺りに停めた。 釣り人である。

放置された山葵田から流れ落ちる

岩魚
 全てが釣り人とは限らないが、集中して同じような場所に車があるので、諦めたほうが賢明だと考えた。 支流の渓に入ることに決めて、林道を下っていると、さらに2台の車が上っていった。 林道の端に車を停めて準備を始めると、まだまだ車は増え、2台の車が上っていった。 私の駐車したところの上流には、少なくとも12人がいることになり、今下っていった一台を除いても、登山者を除いても、とても釣りになるとは思えず、小菅川の人気に驚いてしまう。 小菅村にとっては喜ばしいことで、私の釣りにとっても仲間が増えることには良いことである。 ただ、私の釣りスペースだけは残しておいてほしいものだ。

山葵田から流れ落ちる水と青い苔

見えますかね~、岩魚なんですが
 さてさて釣りである。 歩いてすぐの流れを見ると、いつもはちょろちょろと流れている瀬に、厚みのある流れがあり、とても岩魚がいるとは思えない。 この流れには岩魚しかいないので、流されていないか心配になり、岩に潜んで水流を凌いだことを祈る。 小さな堰堤は流れる水で白泡が盛り上がり、テンカラではどうにも太刀打ちできない。 越えた先の瀬は、土砂が削り取られ流れが低くなり、一部の斜面も壊れている。 放置された山葵田からは、いつもより多くの水が勢いよく飛び出していた。 流れにあった倒木や木の枝はすっかり流され、いい雰囲気の流れになっていたが、水流が強すぎて毛鉤を振り込む場所がほとんどない。

乗り越えるのも怖かった滝

岩魚
 この支流のもっと上流にある山葵田跡を目指す。 林道が通行止めとなっていたことや今は行った流れの斜面が削られていたことから、目指している上流部が心配になってきたが、まだ岩魚は一匹しか顔を出していないので、上流へ向かわずにはいられないのだ。 さっき出た岩魚は、水面が見える僅かな巻き返しで出てきたので、流されてはいないことが分かった。 岩魚が出てこないのは、岩の陰に隠れ、流れが元に戻ることを待っているに違いないのだ。 岩魚が、「そろそろ、餌を探すか」、と思うような、そんな流れを探して、上流を歩くのである。

山葵田の脇を流れる

見えますかね~ここにも岩魚がいるんです
 多少期待したことであるが、狭い流れが少し広くなり、流れに落ちた枝葉が流されて、テンカラには今が丁度良い流れに見えた。 流れはきつくても岩魚が流されていないことは分かっているので、あとは私の毛鉤が岩魚の目にとまるかだけなのだ。 ここまで来るには、仕事路を登り、濡れた斜面を下り、濡れた岩を登り、さらに崩壊した土砂の斜面を下ったのだから、必ずや岩魚に出合う覚悟である(ずいぶん大袈裟だね~)。 で、下りて最初の毛鉤を石の裏に落とすと、いきなりジャブッと岩魚が出た。 油断していた。 水面をなんとなく見ていたのである。 ビクビクッと手応えだけが残った。

上流の出合いです

岩魚
 平坦な流れは、そのうち山葵田跡の脇を流れ始める。 岩魚は、厚みのある流れが落ち込む棲んでんで出てきたり、落ち込み脇の白泡のない僅かな水面から出たりする。 17cm、18cm、19cmといずれも小さく、20cmを越えるような岩魚の姿は見えない。 もう少し大きめの流れがあれば、いるに違いないと思いながら、小さな場所も見逃さず竿を振った。 やっと今までより大きめの淵が現われて、毛鉤も降り込み易いいい場所に毛鉤を落とす。 短い流れではあるが、その流れに素早く動く影が現われて、毛鉤をひったくったように見えた。 竿を立てれば、今までにない手応え、23cmの岩魚であった。 やっぱりいたのだ!

仕事路の丸木橋

岩魚
 山葵田跡がどこまでも続く流れは、渓流の景色としてはいまいちの流れである。 しかしそれも、人間の営みがあったという証拠で、こんなところまで石垣を積まないと生活ができなかったのである。 そんな跡を釣りながら、想像するのも乙なものである。 小さな落ち込みでも少し広ければ、岩魚は出てくる。 小さな場所でも巻き返し気味であれば有望で、毛鉤をうまく落とせたところでは、この釣りで初めてハッキリ岩魚が毛鉤を咥えるところが見えた。 しかも手応えも十分である。 一旦下流へ誘導し、網へ入れると24cmもある岩魚であった。 これで、いつ流れを抜けてもよい。

出合いの流れは釣れない

岩魚
 四苦八苦しながら、出合いを右へ進み。 狭く急すぎる流れを避け、次に現われる出合いは、迷った末以前進んだ方へ釣り上る。 細く急な流れから、岩魚はもう出てこなくなってきた。 前回退渓したところまで来たのだが、その斜面は水の流れでえぐられて、登るにも遡行するにもためらいが出た。 結局途中まで斜面を登り、再び流れに下りて遡行する。 たったこれだけの話でも、足が云うことを聞かなくなっているので、必死の思いで歩いたのである。

下流の流れ、緑も明るい

こんなところでも岩魚が出た
 また出合いが現われて、そこは昔山葵の生産拠点であった。 潰れた山葵小屋で一休み、両脇を流れる渓を見ながら一服する。 ここから先の二つの流れを見ていると、なんだかどっと疲れが出てきて意欲がなくなってしまう。 幸いにして、仕事路が谷を巻くように付いているので、釣り終了に決めた。 さて次は、どっちへ帰るかであるが、これまた安全策として、前回来た時に使った道を選ぶ。 しかしこれが大失敗で、仕事路が落ちていて、滑り落ちながら進むことになったのである。 ずり落ちて、ウェーダが破れてもめげてはいられない。 45分で林道まで下る。

ここを越えるときに滑り落ち、ウェーダーが・・・
 なかなかいい釣りであった。 本流はテンカラに向いていなかったはずで?、餌釣りならよかったはずで?、今となってはいい選択だったと思いたい。 大雨で流れが現われても、岩魚はやっぱり生きていた。 こんな細い流れでも、大水が出たあとでも、山葵田があるところには岩魚がいるのである。 今日は本当にいい小菅川であった。



タグ :岩魚

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この記事へのコメント
良い釣りが出来て、本当に良かったですね。

あの雨でかなり増水したと思うのですが、魚たちが残っているを見ると嬉しく

なりますね。今回の釣行は、水量が多くて少々大変の様でしたね。

自分は怪我をしてしまい、今年の釣行はすべてキャンセルをしました。

歳をとると、回復が遅くて。釣行記楽しみにしています。

     お疲れ様でした
Posted by 毛鉤爺 at 2015年09月15日 16:08
まぁ釣りは良かったかもしれませんね~
景色はあんまりよくなかったですね~だって、ずっと山葵田の跡だったんです。

けがには注意しましょうね。 若くない体は、補修能力にも欠けておりますから。
火曜日に釣りに行って、流れの中の石がひっくり返り、そこに乗っていた私は大股を開いて凌ぎました。 体力以上に、感覚まで古くなっているようです。 歳は取りたくないものです。

早く治るよう、また楽しい釣りができるように養生してください。 どうしても暇であれば、またお立ち寄りください。
Posted by tenkara1nentenkara1nen at 2015年09月16日 21:37
 
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大雨の後の岩魚たち
    コメント(2)