2025年5月15日 中川東谷に入って釣りをした。 何故岩魚が少ないのかの解答を求めていったのだが、岩魚はそれなりに出てきて、増々疑問が湧くことになった。
11日に釣った一之瀬川源流(
⇒)で、岩魚の大きさはともかく、とても少ないと感じたので隣の谷、東谷で確認するの計画だ。 時間も同じころを目指して、やっぱりとんでもない時間に家を出て(頑張ったのだ!)、天候も同じような晴れ、違うのは一之瀬林道の車の数が少ないということだけである。
何だか足が動かない。 昨日、一昨日の釣りが影響しているのだろうか、それともタバコの吸い過ぎだろうか、すぐに息切れして、足に乳酸が溜まるのが分かるほどである。 足を止める回数が多く、いつもより時間をかけて出合いまでやってくる。 またしても休憩した後、とりあえず出合いの淵を覗いてみる。 岩魚の姿はない。
ナメに下り石を乗り越えて、いよいよ釣りの始まりである。 前回岩魚が出た場所は逃さず、振り込みを避けたところも今回は毛鉤を落す。 なかなか岩魚は出てこず、何だか前回よりも出てこない感じである。 今日は駐車場所で4℃だったので、気温はだいぶ上っていると思うのだが、まだ岩魚は寒がっているのか。 それともいないのか。
やっと最初の岩魚を見たのは、ケルンが近づいたころである。 流れは浮いた石の下を通っている。 おそらく穴のようなところがあって、そこから流れを見ているに違いないのだ。 上手く毛鉤が通っただろうと思ったときに逆に引き込まれた。 やっぱりいたと喜んで引き寄せても岩魚は小さく残念である。
ケルンまでやってきて、変わっていることに気付いてしまう。 おそらく崩れてしまっただろうケルンを、ここを通過する釣り人や沢登りが修復しているのだ。 円錐形がとても美しかったのに、今はちょっと歪であるのが証拠である。 そもそもこのケルンが何のためにあるのかを知らないのが不満である。 知りたいね~
小さな倒木ダムがあり、落ち込み下の端に暗くて静かな場所がある。 酸素がたっぷり、しかも静かな場所で落ちてくる虫を余力を残しながら待てる。 そこに毛鉤を送ってやれば咥えるに違いないが、なかなか上手く沈んでくれない。 浮いてきてくれればいいがそうもいかず、何度も沈める努力をして、やっと岩魚が咥えた。
岩魚は出てくるようになった。 これはどういうことか? 明暗差が出てきて毛鉤がよく見えるようになったのか、水温が上がってきて動きやすくなったのか。 しかし、どちらにしても水面を見ている岩魚は現われない。 ならば白泡近くの深場を狙うしかないと思って竿を振れば、岩魚はよく咥えてくれる。 岩魚の色もよくなってくる。
出合いまでやってくれば、前回釣っていない右の流れに入っていけば、すぐに滑の流れになる。 この滑の流れが好きでやってくると云ってもよく、ただ登っていくだけで気持ちが良いのだ。 そして、一番下と一番上から岩魚が出てくるのが見えるので、これも気持ちよい。 一番下からは小さな岩魚が出たが、何故か見えなかった。 残念!
滑を登り切ったところに石に囲まれた落込みがあり、だいたい岩魚が休憩している。 水面は荒れているが毛鉤が沈んでくれれば期待できる。 その期待できる水流に毛鉤を乗せると、ぐっと引き込まれたので竿を立てれば心地よい引きである。 深場なので引きを楽しみ、不安と戦って尚気持ちよい。
左右から谷が出合い、水が少なくなるので淵はみな小さくなる。 上空の枝も邪魔で気を付けて竿を振ると、落ち込む水に直接毛鉤が飛んでいく。 あぁ、いいか! すると毛鉤が引っ掛かる。 うん? 岩魚だ! ズリズリと引き出すと大きな岩魚で橙色が美しいお腹である。 なんと27cmもあって、淵いっぱいの大きさじゃないかと思うくらいである(大袈裟!)。
私の終点は、滑の大きな岩盤が続く流れの始まりである。 以前はここで大きな岩魚と出合ったこともあるのだが、ここ最近は石、砂利、丸太、落枝で浅く狭くなって、とても釣りにならない。 それでも何度も振り込んでみたが、音沙汰なかったので終了するしかない。
標高1,600mを越えた辺りまで釣ったが、標高が上がるほど調子よくなったの何故か? これは絶対水温に違いない。 岩盤の流れが多く、しかも滑の岩盤なので、岩が温まれば表面を流れる水はすぐに暖かくなるのだ。 ということは、テンカラでの岩魚はまだ早い、標高の低いところがよい、標高の高いところは昼近くに釣る、またはもう少し暖かくなるまで待つかである。
さぁ戻ろうと歩き出してすぐに、左足太もも内側が攣り始めている。 休んで足を延ばし、だましだまし歩いて、また足を延ばす。 予定外の時間がかかり戻ると、今度はゲータと足袋を脱ぐときに攣ってしまう。 寝不足かもしれないので、とんでもない時間に家を出るのは止めよう。 そして明日は休もう。