分区境とは

tenkara1nen

2023年11月16日 18:00

 林道を歩いていて、分区境と書かれた標柱を見た。 丹波山村と神金村(甲州市)との境である。

 泉水谷の牛首谷から新横手山峠に向かって歩き、大沼見晴で目いっぱいに深呼吸した先で「分区境」と書かれた標柱を見た。 以前も見たと思うのだが、まるで覚えていないから始末が悪い。

 これは行政の境を示すものだと思われる。 しかし、こんな境界としか書かれていない標は見たことがなく、通常境界の先にある地名か、その場所の地名や住所が書かれているはずなのだ。 何故、境界とだけ書いてあるのか?

 境界は昔の神金村(今の甲州市)と丹波山村の境を示しており、300年以上前の泉水谷山論裁定図にある場所を示していそうだ。 裁定で、泉水谷をここで分けたのだ。 丁度大沼沢が林道に上がってくるところで、谷を登れば葡萄沢峠になるのだから。

 泉水横手山林道の工事が、この辺りで分断されたのも、分区境のせいである。 きっとその昔はここに泉水谷山論裁定の時の標があったに違いないのだ。 と云うことは、昔からこの辺りに神金村への路、黒川金山への路があったと云うことでもある。


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