岩魚、山女、あまごの揃い踏み

tenkara1nen

2011年04月17日 22:50

 4月16日 丹波川の支流の谷に釣りに行った。
 最近になく早く家を出て、釣場に一番乗りをしようとしたが、車が三台もあった。 それでも今日はどうしてもここに入りたいので準備を急ぐ。 すると、後ろから声が聞こえてきた。
 「良くないな」
 「ほかを探るか?」
川から上がってきた二人のルアーマンと挨拶を交わした後、彼らは1台の車を見て
 「この人餌釣りだったよな」
 「竿抜けを探すか」
と言いながら上流へ向かった。
 そして私も上流へ向かったのです。

 歩きが2kmを越えた頃、不動滝の標識が見え、この先工事中の看板も同時に見える。 この道の歩きは本当に疲れるので、「もしかして通過できないかも」などと余計な考えもよぎる。 すぐに入渓を決め、渓流へは転がり落ちるようにして到達した。 水は多少濁っているように感じるが、それでも透明である。 水量は平常に思え、多少低いかもしれないが、私のテンカラには持って来いである。

 渓相はよいが、木の枝が邪魔をして、振り込めない場所も多い。 魚影もあり、毛鉤を追うものもあるが、なかなか咥えてくれない。 巻き返しの緩い流れの中をクルージングしている山女を発見した。 やんわりと逆さ毛鉤を振舞うと、一旦は興味を示したが、すぐにそっぽを向いた。 次に「チョンチョン」と誘ってみると、勢い良く「パックリ」と咥えて、手元に寄ってきた。 18cmの山女で、小さいけれど立派な雄姿である。

 山からの岩や石がなだれ込んでいるところもあり、釣りをしていても危険を感じ、頭上が異常に気になって釣りに身が入らない。 工事中のところは、林道が崩れているのかもしれない。 ガレ場を過ぎたところに、鏡のような水面のプールがある。 音を立てずにゆっくりと、忍び足で近づくと、小さなライズ(ディンプルと言うのか)が見える。 あれを狙おうと、フロータントをたっぷり付けた逆さ毛鉤を開いて、やんわりと振り込む。 「ちゃぷっ」と、一発で飛び出した。 14cmと小さいが、今年初めてのあまごであった。

 私の地図では「ヒゲスリ」となっている滝を越えると、工事車両や作業員の人たちが見えた。 このあたりの林道を工事しているのだと釣り上がっていると、当然の如く渓流には「立入禁止」の文字とロープがある。
 一旦林道へ這い上がり、重機の脇をすり抜ける。 歩いても、工事区間は先まで続いている。 しかし工事している区間は長くても、工事しているのは当に過ぎている。 この辺りから再度入渓してしまおう。

 小さな巻き返しで思わぬ大きさの岩魚が毛鉤を咥えた。 大きさは20cmで、こんなものがいるような淵ではなく、巻き返しでもない。 きれいな岩魚はいつ見ても惚れ直してしまう。 水中写真を撮るのに、いつも上手くいかないものだから、今回は連写モードを使ってみた。 ここに載せた写真が一番いい、はずだが・・・ 判断は如何に。

 滑の滝を直接登る。 私の持っている地図では「雌滝」と思われるが、私にはどうしても一つ前の滝の名である「ヒゲスリ」が似合っていると思う。
 滝を2つ越え、落ち込み1つは林道で超え、足腰も痛みが出だした。 集中力がなくなっている中、少し深い巻き返しに何気なく振り込むと、「じゃぶっ」と大きく飛び出した。 ここへ来て、20cmの山女であった。 出方が良く、引きも強く、黒っぽくて幅が広く、最後にいい思いができた。 これで心置きなく納竿できる。 ということでここで終了!

 林道を、腰を屈めながら歩いていたが、ふと流れが気になって覗いてみると、大きな魚影が見えた。 そこは、私が今日林道で巻いたところの淵である。 今度はここを釣って見たいものだと、次回に期待をこめて、林道を下っていった。
【本日のまとめ】
 釣果 岩魚:2尾 山女:8尾 あまご:1尾
 3種類が揃い踏みでよかった
 この林道を歩くのは、やはりきつい


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