何にも見えない鶏冠山
2024年10月20日 紅葉の具合を確かめたくて黒川鶏冠山に登った。 鶏冠神社と展望台からの眺めも楽しみにしていたが、雲に包まれて全く視界がなかった。
昨日は思わぬ歩きをしてしまったものの、もう紅葉が始まっているらしいことが分かったので、もう少し奥へ行って確かめ、眺めのいいところから辺りの紅葉の様子を見てみようと考えた。 但し、あまり高低差があったり高低差が大きかったりすると歩かれないので、適度な黒川鶏冠山に決める。 今日は晴天の予報なので、きっと展望台からの眺めがいいのだ。
雨模様で家を出ても天候は回復するはずなので安心していると、奥多摩湖からは晴天になる。 しかし、フィットは雲の中に突っ込んでいくようになり、柳沢峠まで行けばまさに雲の中である。 それでも晴天の予報なので、陽が昇れば雲は切れるはずだと、忙しく準備して歩き出す。 その途端に雨が降り出し最悪である。 でも、でも、予想は晴れなのだ!
白く暗い森を歩くと、黄色だったり赤だったり秋が見える。 その色は薄く幻想的で美しい。 雨さえ止めばいいのにと思って歩けば現実になる。 もうすぐ柳沢峠ゾーンを抜けるというところにあるブナの大木は、先日気付かなかったが、今は切り倒されている。 ここの黄色はもう見られないのである。
鶏冠山に向かう前に遊歩道の展望所へ向かう。 上にも下にも雲はあるが、奥武蔵の山並みはしっかり見えている。 気持ちの良い景色に力を貰い、今日は山頂からもいい景色になりそうだと、気分も上々になって歩き出す。 鹿網を潜って柳沢峠ゾーンを抜け出す。
なかなか光が見えない中を六本木峠まで歩く。 空を見上げれば、さっきの展望台よりも白く、だんだん不安になる。 六本木峠から林道交差までは、私の脚で戻れるかと思うくらい下っていく。 空が開けた林道出合いで一休みする。 空はまだ白く、青い部分が全く見えない。
だいぶ明るくなってきたが植林があるとやっぱり暗く、更にはずっと登りなので景色がないと身も心も疲れるばかりである。 小休止を随分入れながらやっと黒川山の標までやってくると、紅葉が少し見えた。 紅葉を見ていると登山者が二人も上がってきて、さっさと展望台に向かっていった。 私は、先に鶏冠神社へ向かう。
せっかく登ったのに少し下って岩場の上りに向かう。 路にも崖にも紅葉が見え、気持ちよい気分のまま岩場に突っ込む。 北側を巻いて登ると、切れ落ちた岩が怖く、その岩に立つ曲がった大木を潜り、鶏冠神社になる。 この路を私のような者が行くには、ゆっくり、注意し、つまづかないようにしないと生死にかかわるのだ。
景色は? 今日の鶏冠山は真っ白で何も見えない。 時間が経てばと思って、茶を飲み、お菓子を食べても雲はなくならない。 上空は時々青空になるものの、すぐ近くに見えるはずの大菩薩嶺は影さえ見えないのだ。 とうとう展望台を先に目指した二人の登山者が追い付き登ってきた。 しかしやっぱり景色は見えない。
展望台 黒川山の西にある岩の出っ張りに向かっている最中も、青空が見えないかとゆっくり歩いたが、見ることはなかった。 展望台についても青空が見えずがっかりして、ラーメンでも食うかと場所を決めかねていると、急に青空が見えた。 逃すものかとしっかりと眺める。 ちょっとだけだったがいい気分になる。
鶏冠山あたりで三人、展望台で二人に抜かれ、戻りにはなんと十八人と擦れ違った。 今日の天気予想は晴れだったのに、里のほうだけが晴れていたのか? 紅葉は始まっているが、今年は少し遅い気がする。 さて、次は紅葉を観に行くか!?
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