雨の中で岩魚と遊ぶ

tenkara1nen

2024年09月25日 18:00

 2024年9月23日 小雨の中細い谷を釣った。 大物は出なかったが、小さな岩魚がたくさん遊んでくれて楽しかった。 そして、倒木が多くて巡視路はすんなり歩かせてくれなかった。 これもまた楽しかった。

 三連休最終日は天気予想で曇りである。 今は雨が降っているがそのうち止むのだろうと思って、小菅川支流に向かう。 到着しても雨が止まないので、フィットと共に30分休憩するも状況に変化なし。 待っていてもしょうがないので、意を決して出発し、すぐに竿を伸ばして釣り始める。 雨が気になってすぐに止め、巡視路で奥へ向かう。



 今日は大滝を見る予定なので、どんどん先へ行くのだ。 それでも毛鉤を流した場所では、岩魚が出てくるものだから、次々に毛鉤を落す羽目になる。 いると思った流れには毛鉤を流さずにはいられないのだ。 岩盤の流れ(ゴルジュ)が始まるところまで来たが、雨が止まないので、私では時間がかかると思って流れから巡視路に上がる。

 再び巡視路で奥へ向かうも雨が降っていると、比較的安全な巡視路も危ないので、慎重に進む。 崩れそうな場所や滑りそうな岩の上を進まなければならないところが、結構多いのである。 林の中は雨宿りの効果もあると思ったのに、思ったほど、いや逆に雨粒が大きなって落ちてくるほどである。



 放置された山葵田の流れは谷が開けているのだが、疎らな樹木が邪魔をして、まったく竿を振ることができない。 他の場所もそうだが、竿が振られそうな場所にやってきても、流れに落枝が残っていることもあって、毛鉤がすぐに引っ掛かって、貴重な毛鉤を取りに行って場を荒らしてしまうのだ。



 山葵田が無くなるところから10mくらいは竿が振りまわせるので、頑張ってみて場岩魚は出てくる。 でも大物ではない。 すぐに石がごろごろしている流れになり、すぐに小滝になるので、またしても巡視路に戻る。



 雨が止んできたのでじっくりいこうと思っても時間がなくなってきている。 岩盤の流れが続くところへやってきて、一番下にある淵に期待する。 そっと覗くと砂利で相当に浅くなっているので、流れ込み以外は見込みがない。 何度か流したが反応がないので、少しだけ誘って見ると、しっかり毛鉤を咥えてくれた。 今日は岩魚のいる場所が少し違う。



 滝が見えると、今までほとんど出なかった場所から岩魚が出てくる。 但し大きな岩魚は出ない。 印象的だったのは、流れの底が完全に見える石垣の上から毛鉤を流したとき、魚影がなかった(見えなかった)のにチャプッと出たのである。 よくよく見ると流れの真ん中が抉れているのあった。 滝を鑑賞した後、滑る渓流靴で、滑る岩盤を登る。

 滝の上は、全て石垣で狭められた流れで狭い。 水量があるはずなのだが、山葵床にも水が流れ込んでいるので、深場はない。 最後になった岩魚は、そんな中で出た岩魚だが、20cmに届かない18cmであった。 石垣を歩いて二股の先まで行ってみたが、毛鉤を落すべき場所は出來ていなかった。 せっかく陽射しが出てきたのに、終了である。

(巡視路)
 巡視路の桟橋は皆頑丈なまま残っているものの、その他の場所は危険がいっぱいであった。 その一部である。
左上:大石が落ちて切り株を路へ
右上:多くの場所で木が路に倒れ
左下:倒木が重なり通過できない
右下:路が落ちている場所に倒木

 苔むす桟橋に何でもないような倒木がある。 竿は畳んでいるので右からすり抜けられるのだが、そこには枝沢が流れ込んでいるので、そのうち通れなくなるかもしれない。 こんな路を歩くのは、ちょっと危ないので冒険のようで楽しい。

 私は比較的安全な路のある流れで釣りをすることが多い。 山にいると、自然に浸っていると気持ちがいいのだ。 そして、そこに若干の人の営みが見えると尚良い。 それは困難に立ち向かう人々、自然はそれを長くは許さない、そんなことを感じてしまうのだ。 なかなか楽しい。




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