ヤマバトの秘め事

tenkara1nen

2023年12月29日 18:00

 銀木犀の中に番と思われるキジバトがいた。 私をずいぶん意識してた。

 蜜柑の木が白い網を被っていた。 気になって近づくと、葉っぱがみんな萎れている。 復活させようとしているのだと、しげしげと見ていると、その向こうにある銀木犀が動いた。 回り込むと、真っ暗な枝にヤマバトが二羽いた。 番いかなぁ。

 この二羽がとても気になってしばらく見ていると、向こうも私が気になっているようで、代わる代わる私を見ている。 そんなに気にしていても、共に頭が見えなくなることもある。 何をしているのかが気になるので、銀木犀を回り込んだ。

 何をしているのかは分からないが、二羽ともに、代わる代わる尾羽を立てている。 二羽は顔を見合わせながらも、時々やっぱり私をじっと見る。 尾羽を立てているのは何を意味しているのだろうか。

 絶対秘め事の始まりだと思ったが、私が見えているせいか、そんなことはしなかった。 でも、彼らが本当は何をしていたのか、しようとしていたのかは、今でも知りたいところである。


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