カワセミは恋愛中
今そんな時期なのか。 カワセミのナンパ、いや恋愛をずっと眺めていた。
久しぶりに暑い街中を散歩した。 空堀川の遊歩道で一休みし、川面を眺めていた。 すると上流から二羽のカワセミが飛んできた。 川面を駆け抜ける（飛び抜ける）真っ青な色は、ビックリするくらい美しい。
一羽は対岸に、もう一羽は雨水のはけ口にとまり、じっともう一羽を見つめる。 対岸のカワセミは雄なのだろう、時を置かずに川に飛び込み、一匹のオイカワを咥えた。 そして、もう一匹のカワセミ、これは雌だろう、が待つところへ向かった。
雌はじっと雄を見つめ、雄は捕らえたオイカワを叩き付けるだけで、なかなか雌に渡さない。 焦らしているのだろうか、弱ったオイカワを渡したいという優しさだろうか、いずれにしても、何か考えがあるように感じる場面である。
そのうち、一旦口に入れるかのような仕草をして、更に不安を募らせる。 そして徐に、オイカワを渡した。 雌は大騒ぎして受け取り、さっさと飲み込むと、雌の体はいきなり大きくなった。 私の心が大きく見せたのだ。
これでこの二匹の恋愛、思いは相思相愛になったに違いない。 ところが、雌を残して押すだけが上流へ飛んでいった。 えぇ～ 振られたのか～
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