人が多い時こそ小菅川
7月16日 昨日の泉水谷で山女の反応が良かったので、小菅川の山女はどうだろうと行ってきた。 今日も小菅川にいます。
昨日丹波川の泉水谷に釣りに行って、いつもは私の毛鉤を毛嫌いする山女が、数多く出てきてくれた。 同じように、殆んど釣れない小菅川の山女は、私の毛鉤を好きになっているのだろうかと、確認にすることにした。 要は調子に乗っているだけなのだが、あまり歩きたくなく、険しいところも避けたいので、小菅川しかないのである。 年間パスポートもあるし。
朝焼けの空を車に乗り込む。 困ったことにガソリンが小菅村往復分がないのに気付く。 まぁ、まだ今月は一万円を超えていないはずなので、大丈夫だろう。 朝が早いので道に車は少ないが、きっと昨日のうちに移動完了しているのだ。 その証拠に、昨日も今日もキャンプ場は車で一杯である。 帰りは早めにしようと考えながら、小菅村を奥へ進んでいく。
白糸の滝駐車場までの駐車スペースに空きはなかったので、この後空いていたら、そこが入渓地点と決めてさらに進む。 長らく工事の車が停めてあった場所が、空いていたので駐車する。 ここは、最も好きな流れなので、顔がほころぶ。 準備をしていると、登山者がベルを鳴らしながら駐車場から登ってきた。 ところが、大菩薩へ行くという二人を見送っても、ベルの音が鳴りやまない。 なんと流れからじいちゃんが登ってきたのである。 全然釣れないと嘆いているが、私はそこを釣り上るのである。 ゆっくり行くしかないと、のんびりと下りていく。
この場所からの流れは、淵が結構あって、両脇の切り立った岩との風景がいいのである。 ただし、山女も岩魚もテンカラではあまり出てこないのが欠点である。 さてと、今日は釣り人が先に入ってもいることもあり、あまり期待するのやめておこう。 流れに下りても、一服しながら流れを眺め、徐に竿を振り出す。 いつも山女がいる淵、とっても静かである。 魚影もなく、反応もない。 景色は良い。
普通に振り込む流れや淵では、まったく反応がない。 やっぱり狭い場所を狙うしかないのかと、石の下などを狙うようにする。 すると小さな岩魚が出始めた。 赤沢出合いでは、不用意に縁に近づいてしまい、山女と思われる陰に逃げられる。 逃げた先が分かったので、しきりに狙ってみたが、石から出てくることはなかった。 以後注意!!
大きな石が淵に突き出している。 その右側は静かな水面ではあるが、緩く巻いており、流れは石の下へ回り込んでいるようである。 水面には出てこなかったので、その石の下に毛鉤を送り込もうと、ずいぶん投げ込んだ。 やっと潜ったと思ったときに、鋭く竿が震えた。 すっと竿を立てると、非常に小気味よい引きが私を興奮させる。 大きいと思った渓流魚は、山女で22cm、流れでは大きい方である。 会心の読み!
久しぶりに通らずを残置ロープで越えていく。 淵は相変わらずいい景色を見せているものの、淵尻に砂利が溜まっているところが多い。 久しぶり来た流れは、広くて気持ち良く感じる。 私のテンカラでは、ほとんどストレスなく竿が振れるのである。 いつもどんなところで釣っているんだ、以前もこうだったのかと、自問自答するほど、この流れが広く感じるのだ。 しかし、何も出てこない。
いい感じの低い落ち込みの淵を、幾つも過ぎていく。 私の毛鉤がやんわり水面に落ちても、ペチャッと落ちても、何の変化も起きないので、ただ通り過ぎていくのである。 しかし、景色は私の好みなのだ。 二つとも望むのは欲張りなのだろう。 堰堤を越えて、また淵を過ぎていく。 やっと19cmの岩魚が出てきたのは、淵は淵でもメインストリームではなく、その脇の溜まりであった。
以前淵だった場所が、今は埋まってしまっている。 しかし、ちょろちょろと流れる水は、その岩場を潜って出てきている。 岩の下が水たまりになっていると考えて、水がわずかに流れ出しているところに毛鉤を落とした。 漂う毛鉤に向かって、岩の下から岩魚が出てきて咥えた。 ほう、日向に出てきた。 まるで深さのないところから出た20cmの岩魚であった。 大きさ以上に、気分が良い。
岩場の開けたところにやってきた。 ここには大木が立ち、いい淵が二つある。 下段の淵の流れに毛鉤を乗せる。 すると、すぐに毛鉤に飛びついてきた渓流魚、引きも強く、少しだけ引きを楽しんで取り込む。 取り込んだのは、本日最大の山女23cmであった。 とっても美しい山女で、女王に相応しく見えた。 綺麗だ!
移動するときに、同じ淵の同じ流れに振り込んだ毛鉤に岩魚が出たのには驚いた。 こんなこともあるので、渓流は楽しいのである。 また、反応のない流れを遡行していく。 そして、石垣堰堤が現われて、本日終了である。 まぁ、釣り人が何人か入っていただろう流れなので、釣れない、反応のない区間が多くあった。 しかし、そこを景色が補ってくれるのが小菅川なので、「今日も小菅にいます」。
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