釣りが難しくなってきた

tenkara1nen

2017年05月30日 21:50

 5月28日 靄の中、小菅川で竿を振り、釣りが難しくなったことを知る。
 何だか調子が悪い。 昨日今日と頭が痛いし、胃の調子も悪い。 眠い! 酒の飲み過ぎという話もあるが、土日に遊び過ぎだという輩(女房)もいる。 少し制限しないと仕事にも差し支えそうである。 山へ行かない日も作りますかね~
 「当然よ!」
 最も上流に向かって行くと、靄は強くなり、前が見えないほど辺りは真っ白であった。 源流部に車はあまりなかった。 というより、白糸の滝駐車場以外に、一台の車もなかったのだ。 そういえば、小菅フィッシングヴィレッジに沢山の狩人らしき人たちがいたので、今日山へ入って行くのは危険なのかもしれない。



 ともかく、誰もいない最上流部で一服しながら、今日の計画を再確認する。 昨日頑張ったので、今日は少しだけ釣りをできればよいし、少しばかりの岩魚が出てくれればよい。 新緑も深くなった流れ・・・ということで最終堰堤までを予定する。 とっても危険な斜面を水平に、元々の仕事路(獣道)はできるだけ使わずに・・・釣り人が造り始めた道に乗って、流れに下りる。



 流れは水が少なくなっているようだった。 振り込みやすい場所も多くなっていたが、そんな場所からは岩魚は出てこなかった。 木陰で暗くなった浅い流れ、石もあるが場所が狭い。 餌を待つとすれば、ここしかないというところにやっと毛鉤が届くと、やっぱり岩魚がいた。 まぁまぁの岩魚だったので、丁寧に記録し、次も期待する。 しかし目の前が堰堤で、終了。



 林道まで戻り、牛の寝登山道で渓に下りる。 この流れは、元々期待してはいけないので、気楽にぶんぶん竿を振り進む。 200mほどの流れでは、2匹の岩魚が出てきたが、どちらもとっても小さい。 どうも、大きなものは流されないように岩に隠れたままではなかろうか。 それとも流されたのか、はたまた釣り切られているのか、そんなことはない、私の装備を含めた腕が問題なのか。



 林道へ上がり、車で下流へ向かい、雄滝を終点とした流れを釣ることにした。 仕事路で流れへ下りて、桟橋の横にある流れに、静かに振り込む。 ぴゅ~~と底から現われて、ガボッ、うぉ~出た~! いやいや、これでないといけない。 静かな水面、毛鉤が漂い、飛びつく岩魚、その一部始終を見ている私、これだから釣りが楽しい。 大きくはない(20cm)が、それでも興奮するのだ!



 たった一匹山女が現われた。 丸太の桟橋近くには広いプールがある。 年々浅くなってくるのであるが、落ち込み近くは相変わらず深く岩もあるので、渓流魚たちの格好の棲家となっている。 右岸の水の盛り上がり近くに毛鉤を落とす。 だいたいは岩魚が出てくるのであるが、今回はここから山女が底から浮いてきたのである。 やっぱり、小菅の山女は色が違う。



 音沙汰なしで、堰堤も越えて、どんどん進む。 なんだかよく分からないが、今日は岩魚の出てくる場所が少ない。 僅かに出てくる岩魚も、出てきても小さいものばかりだと感じていた。 それが変わってきたのが遊歩道が流れを渡る辺りであった。 あんまり期待をしない流れ、石が積み重なるところで、わずかに深場のある流れで岩魚が出た。 ここからは、同じような大きさの岩魚がだいぶ出てきた。



 流れが曲がり、円形に流れる。 その始点と終点が合わさるところ、つまり落ち込みへ流れが吸い込まれるところで、岩魚が口を開くところが見えた。 これは今日二度目の興奮する場面である。 この時は、その吸い込み口の正面に立って、竿を振っており、いつもはあまり見られない姿が見えたのだ。

 滑の流れが曲がり、強烈な巻き返しになっている。 こんなところに岩魚も山女もいない・・・が、今日はいるような感じがしたので、毛鉤を巻き込ませてみた。 思わぬあたりが竿に伝わり、竿を立てろと心が云う。 強い流れの中では引きも強く、力ずくで引き抜く。 まぁ、大きな岩魚ではなかったので可能だったのだが。

 終わりも近づくころ、以前はいい淵だったが、今では白泡だらけとなる場所に来た。 その淵で、大きな石の下が空いているので、その場所しかないが、毛鉤は全く見えないのである。 落ち込みから石の下への流れに毛鉤を乗せる。 ぐっとラインが引き込まれる。 ビクビクッとしながら、なかなか上がってこない。 見えても再び泡の中に、もう外れると思いながら、じゃぶじゃぶ荒らしまわって取り込んだ。



 うんうん、いいね~ なんと27cmの岩魚であった。 こんな小さな場所に、こんな大きさの岩魚がいるなんて、驚きである。 ということは、上にいた岩魚たちが落ちてきたのかもしれない。 元々いたのかもしれないが、今まで釣られなかったとは考えにくいし、下から上がってくるのは不可能である。 途中の倒木がすみかとも考えられるが、果たして真相は・・・



 日向沢出合いを過ぎて雄滝の目の前に立つ。 今日は右岸の滝の水量が少しある。 その前に、二つの滝壺の合わさるところに毛鉤を流す。 びくっと反応が伝わり、顔が見えたのに外れる。 もう一度・・・もう一度・・・もう一度、咥えた。 岩魚は、何度でも挑戦してくれるので好きだ。 こうやって、本日終了。

 今日は上の方の岩魚の出方がよくなく、下の方ではある程度の場所で出たので、きっと落ちてきた岩魚が多かったのだ。 この分だと、もっと下の方だと溜まっている場所があるかもしれない、釣りは難しい、などと思った次第である。 上流で釣れなかったのは、決して腕のせいではなかったはずだ! と、締めくくる。


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