三窪高原の紅葉

tenkara1nen

2015年10月26日 22:55

 10月24日 三窪高原で富士山を眺め、紅葉狩りを楽しんだ。



 不本意にもメモ帳を忘れ、記録しているものが写真、そして私にとって難しい記憶だけとなった。
 この日は朝がなかなか明るくならず、どうも薄い雲がかかっているようである。 どうするか迷いながら珈琲を飲みながら空を眺める。 少し寒いが昨日までのように寒くはなく、天気予報では晴れ、テレビは行楽日和を連呼している。 ぐずぐずせずに出発だ。



 奥多摩湖では雲が立ち込めていたが、雲には隙間があり、太陽が少しだけ顔を出した。 野鳥がいるかもしれなと立ち寄った奥多摩湖は、山側から鳴き声が多く聞こえていた。 散歩道の上の方から声が聞こえていたので、すぐに諦めて先へ行く。
 丹波山村に入ると、雲はほとんどなくなってきた。 いい天気である。



 柳沢峠へ向かう大菩薩ラインでは、紅葉はまだのような風景であった。 しかし光が当たれば山全体が薄い緑、黄色で、一転して秋の風景である。 峠までの道すがら、モミジがあれば車を降りて山を眺める。 振り返れば、奥多摩の山々も新鮮である。 柳沢峠の市営駐車場は車が多い。 それもそのはず、トイレの脇や駐車場奥の紅葉が素晴らしく、モミジが真っ赤な色をしていたのだ。



 赤い紅葉を写して山歩きに出発する。 すぐにソウシチョウが現われたが、写真は撮れない。 山歩きのスタートとしては、とても良い出合いである。 出足は落葉松林の中を歩くので、遠望ができず、景色は単調である。 淡々と歩くと、一か所紅葉が綺麗な場所があった。 しきりに写真を撮っている老夫婦は、「綺麗ですね。少し遅いと思ったが、紅葉が残っていてよかった。」、と云い、紅葉をバックに、紅葉に接近して、さらにパチパチしている。



 一登りで柳沢の頭に到着する。 私より先輩が3人いて写真を撮っていた。 富士山が薄い雲を従えていながら、ハッキリ見えていた。 挨拶をした後、しばらく休んで、三人が先に行くのを待つ。 私は、一人で歩きたい気持ちが大きいのである。 写真を撮っているところや、風景を眺めているところを見られるのが恥ずかしいのである。 シャイです?



 誰かが云っていたように、紅葉には少し遅いような感じの高原を歩く。 ほとんど葉が落ちている木が多く、赤い葉っぱだけが落ちていないのは、ここに赤くなる紅葉はないのかもしれない。 疎らにある紅葉の中を歩く。 危険なところは全くないので、たらたら歩き、辺りを見回しながら野鳥も探す。
 高低差はないが、下って登って、また下り、また登る。 そして、ハンゼの頭となる。



 気持ちが良い。 360°近い眺めがある。 晴れている。 富士山が見えている。 南アルプスや他の山々はあまり見えていないが、近くの山並みは見えている。 気持ちの良い山頂である。 今日はここを歩くだけの予定で来ているので、山頂で十分に時間を使う。 ほとんど記念写真に時間を使ったのだが。



 下りは、いったん戻ったところから、林道へ直接下る道を選ぶ。 この路には、紅葉が多くあり(と考えて)、紅葉が見頃である(と考えて)、おそらく携帯の中継施設の方よりは良い筈なのだ。 ハイキングを楽しむ人たちを横目に、谷を下っていく。 落ち葉の中をシャリシャリと下っていくと、なんとなく雰囲気がよくなってきた。



 尾根に近いところに赤い紅葉が見られるようになる。 記念撮影を、あっちこっちで行ってみたが、あまり思ったイメージにはならないので、風景写真だけにする。 頂点に達した太陽が東の斜面も明るくしていたので、紅葉、黄葉、見頃の所も多い。 テレビで見るような、有名な紅葉スポットのような、京都の庭のような真っ赤な紅葉や真っ黄色の葉っぱはないが、私は控えめな景色が体に沁みこむみたいで好きである。



 今日はハンゼの頭とそこからの下りが主であった。 この路は柳沢の頭とハンゼの頭の間にあるので、ここを選ぶととっても短いコースとなるのである。 一般的には、あまり歩かれていないと思われるのである。 その証拠に道は落ち葉に隠れて、ぼんやりしている。 それが逆に気持ち良いし、足に優しい。



 林道へ下りるまでは、大菩薩嶺側の稜線も歩こうかなぁと思っていたが、やっぱり舗装道路は足に来るし、気分が削がれてしまうので ・・・・・・ やめてしまい、駐車場へ戻った。


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